本校同窓会館ゆ~かり館において、創造科学科5期生(1年)40名を対象に、長田区まちづくり課課長平岩正行氏をお招きし、神戸市や長田区の実態、「若者に選ばれる」魅力あるまちづくりに向けた施策や課題についての講義をしていただいた。本講義は、本校創造科学科5期生が受講する「創造基礎B」の導入として行われたものである。
質疑応答は、オンライン質問ツール「slido」を使って収集し、多くの質問が書き込まれた。限られた時間内ではあったが、いくつかピックアップをして質問に答えていただいた。人口流出や少子高齢化により引き起こされている様々な問題や、産業・防災における課題について知ることができ、生徒たちにとって、地元神戸市・長田区の実態や今後の在り方について深く考えるきっかけとなった。今後は本講義で得たものをヒントに、各グループがテーマを設定し、調べ学習やフィールドワークを行う予定である。
〈生徒感想〉
神戸市の都心部だけを売り出していこうとしているように感じられたので都心から離れた地域の魅力を引き出して広めていくことで中心部に偏ることなく人を取り込むことが出来るのではないかと考えました。また、長田区の説明では、高齢者や子育て世代の人達が交流する場はたくさんあったけど若い人達が交流する場や高齢者の方々と関わる場が増えると長田区の印象も変わり、若者が住みやすい町に近づくのではないかと思いました。
長田区の取り組みを聞いて、高齢者やママさん向けの取り組みが多いなと感じた。しかし、若者を呼び込むための取り組みが少ないなと思った。もちろん長田区に住んでいる人に住みやすさを実感してもらうことも大切だけど、若者を呼び込まないと今後もっと人口が減少してしまう。そのため、空き家を利用してカフェを作ったり、緑や花を増やしたりするといいと思う。緑や花を増やすことは私たちにもできるので、ぜひ、協力したいなと思う。
長田区では少子高齢化が進んでいることから介護支援と子育て支援が大事になってくると思います。そこで私は、介護施設と保育所や託児所を同じ場所または隣に建ててみてはどうかと考えます。そうすることで人と人とのつながりが増え、住みよい街につながっていくのではないかと考えます。また、介護も子育てもしなければならないという中年代の方も子供のお迎えついでに親の様子も見て帰るということもできるのでいいと思います。
神戸市では人口減少や人口流出などの課題を解決するために、「若者に選ばれるまち」を目指しています。私はその一環として計画されている都心三宮の再開発事業に興味を持ちました。人を呼び込むためにはイメージ/第一印象が重要です。神戸市の中心である三宮を魅力化することには、神戸市全体のイメージを良くする効果があると思います。ただ、イメージを作るだけでなく、長く住み続けてもらうために三宮などの中心部以外の開発も進めるべきです。中心部の開発によって人を呼び込み、各地で道路や交通の整備を行うことでいつまでも居心地良く感じられるようなまちにしていくべきだと思います。