長田区の駒ヶ林漁業会館において、「海と人と山でつながる『長田漁場』づくり」をテーマに研究している創造科学科4期生(1年生)3班の生徒5名が、駒ヶ林浦漁業会・長田区役所主催「第7回親子で楽しめる!長田駒ヶ林漁業体験ツアー」に運営スタッフとして参加しました。前回ツアーにはボランティアスタッフとして参加し、以降運営会議に参加して今回のイベントに練り上げた。内容は(1)長田港の説明、(2)船底洗浄見学、(3)防潮堤操作体験、(4)いけす見学、(5)底引き網漁見学、(6)競り体験、(7)本校生企画「漁業系バンド演奏」。漁業系バンド演奏は、本校生が作詞作曲した楽曲を生徒と漁師がコラボして演奏するもので、今回のツアーが初めての披露となった。
〈生徒感想〉
僕たちのこの活動の目的は長田の漁業について、もっと多くの人に知ってもらい、また、長田区での漁獲量の減少という課題を解決することでした。漁獲量の減少という課題は垂水区の豊かな森川海を育てる会の方々と森林整備などを行ってきました。今回の体験ツアーは長田の漁業を知ってもらおうということを目的に企画を考えました。そこで出たのが漁業系バンドで、漁師さんたちの反応も良く、決定しました。曲はパプリカと駒ヶ林浦漁業会のイメージキャラクターであるコマガーのテーマソングです。漁業系バンドなので、ドラムの代わりにタコツボを叩いたり、魚の帽子をかぶったりと漁業をアピールしました。本番では緊張もあったけど全員でしっかり出来たんじゃないかなと思います。体験ツアーにお手伝いという形で参加させていただきましたが、漁船に乗ったり、競りを間近で見たり、ライブをやらせていただけたのは、本当に楽しかったしここだからこそできる経験じゃないかなと感じました。初めに見学した第6回の体験ツアーから今回のツアーまでの打ち合わせもあり、その結果が出て、嬉しかったです。
初めて長田区の漁業体験ツアーに参加したのが約半年前。漁業系バンドをやろうと決まったのが1学期後半から2学期の初めのあたり。そのうち演奏する曲が大体決まり、伴奏をしていただく漁師さんも決まり、自分は楽器が弾けないのでダンスでもやるのかなと思っていた。漁業体験イベント約1週間前、なんとボーカルが決まっていなかったことが判明。なんだかんだで曲を歌うことになった。イベント2日前、漁師さん達との会議で1回も合わせをしていないまま曲を披露することに。バンドと観客との距離がものすごく近かったのと、歌詞と役割があやふやなのとで、自信と声量が比例して聞くに耐えない仕上がりだった。場の空気が少々気まずくなった。当日朝7時半、港近くの公園で眠い目をこすりながらメンバーで集まって練習をした。前日の練習の成果か、漁師さんの前でやったときより大分ましになった。イベントが始まった。底引き網漁の場所まで行く途中に見えた、太陽に照らされながら青黒くうねった波がきれいだった。そして迎えたバンド本番、正直頭が真っ白な状態だったのであまり記憶は残っていない。ただ何とか形になって良かったと思う。ここまでやって来れたのは、班員と先生と漁師さんと長田区の職員の方など大勢の人のおかげで本当に感謝しています。
今まで数ヶ月間に渡り準備をしてきたイベントがとうとう今日開催され、少し感慨深いものがありました。私たちは色々な案を出し、共にイベントを創り上げていこうと努力してきました。その中でも特に多くの案を出した競り体験を直接見ることはできませんでしたが、盛り上がっていたと聞き、安心しました。僕たちが中心となったライブ企画も暖かい拍手に包まれ、完成度は低いながら成功させることができ良かったです。ここで終わらず曲も形として残せればと思います。
このツアーへの参加は、2期生の先輩方から始まっているものですが、この企画の一部を兵庫高校生枠としていただき、僕たち自ら作った曲を漁業系バンドという形で演奏させていただきました。それぞれ課題が残るものではありましたが、運営の方では周りを見て自主的に漁師さんや役所の方々の補助に回ることができましたし、バンドの方ではMCをなんとかやり切ることができました。また、曲の方も練習が少ない中、ものすごくいい状態まで持っていくことができました。これからは、このイベントをただやっただけにするのではなく、反省会なども踏まえてバンドなども改善していきたいです。