平成31年4月13日 第9回未来創造シンポジウム

本校講堂において、本校創造科学科とグローバルリサーチを受講している生徒、県内の中学生、保護者、全国の学校関係者、一般の方を対象に、「“未来の創造者”に必要な資質とは」をテーマに、第9回未来創造シンポジウムを開催した。まず、創造科学科2期生(3年)、同3期生(2年)、グローバルリサーチⅢ受講生(3年)が、来場された方々に向けて、これまでの研究についてポスターセッションを行った。

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続いて、下記の要項でプログラムを進めた。

1 開会挨拶

学校長 升川 清則

2 基調講演「“未来の創造者”に必要な資質とは」

大阪大学名誉教授 下田 正 氏

3 学校設定教科「創造」の取り組み(生徒発表)

① グローバルリサーチ「灘の酒蔵インバウンド計画」

普通科グローバルリサーチⅢ(3年)

② 創造基礎(社会科学分野)「源平歴史街道ツアー」

創造科学科3期生(2年) 社会科学研究6班

③ 課題研究(自然科学分野)「アリの足のはたらきの考察」

創造科学科3期生(2年) 自然科学研究3班

④ 創造応用ⅠL(社会科学分野)「日本で電気自動車を普及させるためには」

創造科学科2期生(3年)*英語による個人発表

⑤ 創造応用ⅠS(自然科学分野)「μ’のない世界~動き出したら止まらない~」

創造科学科2期生(3年) 物理研究班

 

3 パネルディスカッション「“未来の創造者”に必要な資質とは」

司会:創造科学科2期生(3年)

パネラー:大阪大学名誉教授 下田正氏、創造科学科2期生(3年)2名、創造科学  科3期生(2年)2名、創造科学科4期生(1年)2名

 

4 閉会挨拶

創造科学科長 大澤 哲

生徒のほかに、150名を超える方々に参加していただいた。

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〈生徒感想〉

まず、同世代の人たちが自ら研究課題を見つけ、実験したり立派に研究していたことに驚きました。”未来創造”というのは自分とは関係のない難しくて遠いことだと考えていましたが、今日のシンポジウムを受けて身近なことに感じることができました。アリや灘の酒蔵、源平ツアーはどれも身近なもので、ただ難しい、かっこいいものが研究であるわけではなく、自分の考えを追及するものであることを知りました。先輩たちのすごさに圧倒されるだけではなく、自由にのびのびと楽しくすることが研究であると下田先生がおっしゃっていたので、今、私たちが研究している内容も少し難しいものがありますが、まずは学んでいることを楽しんでいきたいと思いました。

いろんな人たちの発表を聞いて、話の進め方、研究の流れなどを来年のポスターセッションにつなげていきたいと思った。研究を発表するのは一瞬でも、研究はテーマを決めるだけで数か月、研究を進める中で自分の考えだけで答えがでないことにとまどい、それでも研究をまとめたりするのはとても苦労するのだなと改めて思った。「未来の創造者」に必要な資質とは1つではなく人によって考えは異なり、課題研究によって自分で考え、悩み、結論を出すことによって抽象的だった「創造」というものが具体的なものになっていくのではないかなと思った。未来のリーダーと未来の創造者は異なっていてリーダーといいうのは周りを見て、まとめる力であって、自分の意見をもって発信することが大切なのが未来の創造者であるのではないかなと思いました。「創造」というのは、自分が基準であって、他人の意見も大切なのですが、自分の意見を発信する力が一番重要なのかなと思った。

下田先生の講演を聞き、これから社会に出ていく私たちにとって、大切な話だったと思った。正直、私も大学に行くための勉強をしていると思っていて、でも今日、自分のための勉強、いつかのための勉強、学習ではなく学問を通して成長していくべきだと思った。また、ディスカッションの中で、自分の考えをつくるか発信するかが出てきたが、そのような力を身に着けるにはやはり訓練が必要で、普段の生活の中から自分の考えや不思議に思うことを大切にしていくべきなんだと思った。このことは、よく言われることで、そう感じることも多いけど、いざ実行しようと思うと簡単には習慣づくものではないと思う。だから、今この学科にいて、刺激を受ける機会は普通の高校生に比べて多いと思うので、そのチャンスを逃さないように、残りの一年間この場所にいることに意味があったと思えるような時間を過ごそうと思った。

私はパネラーとして参加しました。途中議題から逸脱した発言をしてしまいましたが、先輩の神フォローもあり、思い出に残る機会となりました。私は序盤の方で「きれいすぎる」と下田先生からご指摘をしていただきました。良い姿を演じようとしていたのか、とても緊張していましたが、下田先生からのご指摘後は肩の荷が下りた感覚で気が楽になりました。事前に模範解答はいらないと言われていましたが、それが実体験を通して理解できたのでとても収穫でした。その後、下田先生に直接お話を伺い「授業の大切さ」や、理解して問題を解くことの重要性を教えてもらいました。とても充実した時間でした。

まず、下田先生のお話の中で今の自分たちに求められているのは「能動的」な学びであることを知った。「なぜ?」と考える癖をつければ、身近なものも学びにつなげられるのだ。大学進学のため、就職のためではなく、物事の本質を理解し、結びつける力をつけるための学びを深めていきたい。先輩方の研究発表はどれも興味深く分かりやすいものであった。来年、再来年は自分達が発表する番なので、発表の流れ、まとめ方の工夫などを吸収し、自分の力として蓄えたい。最後のパネルディスカッションは代表者1人1人が持つ「未来の創造者」のイメージがそれぞれ違い、どれも考えさせられる意見だった。自分が「未来の創造者」と聞いたとき、漠然としたリーダー像を思い浮かべていたが、下田先生が「1人1人が未来の創造者」であり、「必要なのは言語力(論理的に考える力)だ」とはっきり明言されていて、抽象的にしか考えていなかった自分には印象的だった。

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