本校同窓会館ゆ~かり館において、本校創造科学科3期生(1年)を対象に、白鴎大学客員教授下村健一氏をお招きし、「メディアリテラシーと政治リテラシー」というテーマで講義をしていただきました。
講義の前半では、メディアについての知識と実情、メディアの怖さについて学んだ。メディアによって自分が知らない間に犯罪の被害者や加害者になっている状況もあることを知り、メディアリテラシーの大切さを理解した。
講義の後半では、生活していく上でなくてはならないメディアに対して①「まだわからないよね。」②「事実かな?意見・印象かな?」③「他の見え方もないかな?」④「隠れているものはないかな?」という”4つのギモン”をもち、うまく付き合っていくことが大切ということを学んだ。最後に講義に関する質疑応答を行った。
〈生徒感想〉
今、スマホなどの影響で情報を得ることは、小学校でもとても簡単なことだ。そして講義でもあったように食事や移動などの生活よりも長い時間をそれに費やしている。その情報に対してのリテラシーを自分自身もそうだが、社会全体が持たなければならないと思った。情報リテラシーを社会全体で持つためには、講義で教わった“4つのギモン”の常識化が「必要だと私は考える。なぜそう考えたのかというと、私自身この“4つのギモン”がとても大切であるのに、普段まったく意識をしていなかったからだ。これから情報の世界はもっと複雑になっていくだろう。その時に、正しい情報を見極められるように、小さい時から“4つのギモン”をあたりまえに意識する必要があるのではないかと思う。
SNSの発展により、多くの情報の受信者になるだけでなく、誰でもメディアになれるということ。そこで注意すべき点は、受信者の立場に立って考えること。拡散性が強いため、悪ふざけ的な虚報はあってはならない。人の命に関わることもある。リツイートなどの拡散も同罪である。すれ違いも防ぐ必要がある。だからといって、事実だけをたんたんとかくだけではおもしろみがない。自分の意見を加える必要がある。そこで、事実と自分の意見をわかりやすく区別するのはどうだろうか。もちろん、自分が受信者のときに事実と相手の意見・印象を分けて情報を読み取ることもあたりまえにできなければならない。
これからの社会生活で大切なことは、「考える力」と「物事を様々な視点から見る能力」は、創造科学科で身につけることのできる力の1つの「複眼的思考力」の1つだと思う。ネット上の情報に限らず、様々な場面で物事を様々な視点から見ることで、その力がつくと思う。この先、さらに情報があふれる社会になっていく中で、情報とうまく付き合えるようにならなければ生きていけないと言っても過言ではないと思った。
中学校の先生に「正しい情報かどうかちゃんと判断しなさい。」と言われてきたが、正直どうやって判断するのかあまりわからなかったので、今回の講義で教えていただいた4つのギモンを生かして、判断しようと思った。私たちの世代は今回のように情報の扱い方について学ぶ機会があるので、ちゃんと理解していたらネット上での問題はなくなると思うけど、私たちの少し上以上の世代はそのような教育を受ける機会が少ないために、ネットで炎上したりフェイクニュースを流したりしているのだと思う。すべての世代に情報の危険性や注意すべき点を理解してもらうために、教育を受けた私たち世代からそのことについて家族、友達に話し、ネットをうまく使って発信していくべきだと思う。