本校同窓会館ゆ~かり館において、創造科学科2期生(1年生)が創造基礎Aの授業で、模擬選挙を行いました。各班がそれぞれ政党になりきり、班から1名が模擬代表として演説を行いました。政党については、神戸市選挙管理委員会と相談し、現在国会内で政党要件を満たしている希望の党、自由民主党、日本維新の会、社民党、公明党、立憲民主党、日本共産党(発表順)に班分けをしました。事前学習で、各党について模擬選挙推進ネットワークからいただいた資料やHPから調べて、綱領・経済政策・福祉政策・外交政策・その他の主張の項目についてまとめた「政党カタログ」を作成しました。そのカタログと模擬代表の演説をもとに評価を行い、休み時間を利用して模擬投票を行いました。
〈模擬投票の結果〉
希望の党7票/自由民主党8票/日本維新の会6票/社民党1票/公明党3票/立憲民主党3票/日本共産党11票/白票1票(投票率100%)
模擬投票の後、NPO法人Youth Create代表 原田謙介氏に「あなたの軸と政治」をテーマに講義をして頂きました。講義の中で、選挙とは政治にアクセスするひとつの方法・通過点であり、国民ができることのすべてではないといったことや、「政治の」若者離れについて、また話し合いによって社会の中の様々な立場の人に視点を移すことの大切さを教えていただきました。
〈生徒の感想〉
私は選挙において「話し合う」ことが大切だということに少し驚きました。これといった理由もないのですが、自分が投票することについてなんとなく秘密にしておいた方がいいのではないかと思っていたからです。また、1回選挙があって投票すればまたその後に選挙があるので、次までの活動をしっかり見ておかなければならないということも考えていませんでした。自分で見たり党について調べたり、観点ごとに比較したり演説を聞いたり、そして話し合ったり、選挙はこれからの日本や自分たちの暮らしに影響するので、本当にじっくり考えないといけないと思いました。私が実際有権者になったら、これらのことを怠らないようにしたいです。
今回の原田さんの講義を聞いて、今までより政治に興味を持ったし考え方が変わった。私が一番印象に残っている言葉は「若者の政治離れ」ではなく「政治の若者離れ」が進んでいるという言葉だ。確かに最近「若者の政治離れ」というのをよく耳にするが、そもそも若者には関係ない政策が多いので若者の興味が薄いのだと思う。それを責めるのならばどうにかして若者の興味をひくことができるように、若者に関連がある政策を打ち立て、議論できる場などを設ければよいと思う。そうすることによって政治に興味のある若者の意見が聞けたり、そもそもそういう若者の数が増え、次世代の日本の政治を担っていく若者が増えて、日本の将来が明るくなっていくと思う。話し合うこと、質問することが大切だとわかったので、選挙があれば家族などと話し合いたいと思う。
バングラデシュの投票制度はとてもいいと思いました。日本のようにすべての人が教育を受けられているわけではないので、そのような工夫はすごいと思いました。また私たちが18歳になって有権者となると自分が重点を置いている部分の公約を特によく読み、一番賛成できる政党に投票することが大切だとわかりました。若者の投票率を上げたり、政治が若者離れしないためにはSNS、インターネットを使うと効果があると思います。その場合指紋認証などにすると「自書式投票主義」に近づくのではないかと考えました。また有権者にとって大切なこととして、「話し合うこと」があったけれど社会人になると忙しく、そのような機会が少なくなると思うので、会社側からそのような機会を設けると良い日本を作れるのではないかと思いました。
今回は原田先生に貴重な講義をして頂き、大きく2つのことを学びました。1つは、1つのことでも色々な視野で物事をみるということです。例えば新聞やニュースなどの見出しに「若者の政治離れ?!?」などと書かれますが、これは「政治の若者離れ?!?」という違った見方をすることで、この言葉は新たな意味を持ちます。また「投票で決めること」「次に決める機会があること」というとらえ方を変えて違った角度から物を見ることです。2通目は政治は自分たちによって動かすことができ、当たり前のことではないということです。これは民主主義を新しくしていくという考え方も同じだと思います。今回原田先生から教わった政策は始まらない。選挙から始まるのではないということを基として、これから18歳が近づくに伴って当たり前を当たり前でない政治として考えていきたいです。
私は今回原田さんの講義を受けて、考え方が大きく変わったところがあります。それは「政策から始まらない」「選挙から始まらない」という考え方です。今まで若者が政治離れしていると聞いていた私にとって、政治が若者から離れているという発想は新鮮でした。私自身新聞ノートに書く時も「選挙の記事を選ぼう」と思って記事を選び、「それぞれの党の政策は何だろう」と政党の政策を読んで理解するという方法でやっていました。だから今まで「政策を吟味してある党を応援する」ことや「選挙が行われる」ことを当たり前だと思っていました。しかし今回の講義で、当たり前のものはないということに改めて気づき、当たり前と捉えないことでもっと制度の改善ができるのだとわかりました。具体的に私はまず、自分の将来、日本、地域のために選挙があることを理解したうえで、自分なりの考えを先に持ち、それと一致する政党を探すというような流れで政治に関わっていけるような人になりたいです。