本校同窓会館ゆ~かり館において、創造科学科1期生(2年)文系選択者を対象に、大阪大学大学院国際公共政策研究科教授の松繁寿和氏と同大学人間科学研究科院生の内田桃子氏をお招きし、「研究とは何か」をテーマに講義をしていただきました。
講義後の質疑応答では、多くの質問がありました。生徒たちは、研究の進め方や論文の書き方、問いを深めることについて知ることができ、学問や哲学の本質について深く考えるきっかけとなりました。
授業後も個人的に質問しに行く生徒が続々と現れ、実りある学びの機会となりました。
〈生徒の感想〉
一番感じたのは、研究にははかり知れない努力が必要ということです。本をたくさん読んだり、60ページだった論文を20ページに削ったり、反論されるかもしれないことについてあれこれ考えたり。そういった研究者ならではの生の声を聞けてよかったです。また、「反論される可能性があるものを証明する」という言葉がとても印象に残りました。私は、核兵器の問題について研究したいので、「核抑止論」という論に対して、色々な論文や本、データをもとに研究すればいいんだ、と少し筋道が見えてきた気がします。哲学の話では「何にでもしつこく疑問をもつ」ことが大切なんだと気づきました。当たり前だと思われる事実にも疑問をもち、追及していくことで、新しい視点に気付き、充実した研究ができるんだなと感じました。
特に感じたのは、問題があっても様々な方向から様々な解決策があり、それらが融合してつながることで大きくなって本当の解決になっていくということです。自分が研究することが全体の解決になるのではなく、めぐりめぐって何らかの解決の一部になるということを改めて感じました。また、疑問を持って、進んで質問できるような視点を持つことを大切にしたいです。それができるような知識や教養を身につけたいと思いました。