本校同窓会館ゆ~かり館において、創造科学科2期生(1年)40名を対象に、「過労死をなくすために」をテーマに弁護士の古川拓氏と過労死等防止対策推進兵庫センター共同代表の西垣迪世さんにお話をして頂きました。過労死の定義や歴史、そのメカニズム、救済や責任追及に関して講義をして頂きました。また、実際に過労死で長男を亡くされた西垣さんのお話では、過労死の現状や実際の取り組みなどについて具体的に知ることができました。その後、質疑応答を行い過労死問題について考えをより深めることができました。
テレビの取材(サンテレビ、毎日新聞、神戸新聞)も入り、インタビューを受ける生徒もいました。
〈生徒の感想〉
自分が想像していたよりもはるかにつらいお話でした。企業や国に対してどう動けばこの問題は解決するのか、私たちのようなこれから社会に出て行く者が考えなければなりません。怒りや悔しさも感じた一時間半でした。息子さんの話を涙をこらえながら教えてくださった西垣さんには感謝の気持ちでいっぱいです。
9:00から次の日の8:30まで働き、30分しか休憩せずに22:00まで働いたこともあると聞いたときは一瞬耳を疑いました。そんなにも働き続けるのは体に悪いし、上司の人はそのことに気づかなかったのかと、とても疑問に思ったし少し怒りを感じました。私は適切な上限を定めるとともに、働いている人をもっといたわるような方法を見いだすべきだと思いました。
自分が思っていたよりも、はるかに、過労が原因で亡くなってしまう人や病気になってしまう人が多く、とても驚きました。女性の私として、ひどいパワハラなどが特に許されないと思います。パワハラは、一度されただけでも、ものすごいダメージで、うつになってしまうことがあると思うからです。西垣さんの息子さんのブログを見てわかったのは、「死にたくなくても、生きていけるような気がしない」そんな風に、過労は人を無理矢理、死に追いやってしまうということです。今回、この講演でたくさんのことが学べて本当によかったです。
日本の中での勤務事態でこんなにも悲惨なものがあるのだと初めて知りました。これから日本を担っていく上で働き方を改革していかないと、私たちの世代も苦しむ日が来ると思い、心が痛みました。三六協定の存在で様々な問題が生じていたり、労働基準から逸脱していても日本政府は何もペナルティーを課さないのが疑問と思います。私たちは「健康に暮らす権利」が保証されていないのでしょうか?働くことだけに生まれてくる人なんてこの世に一人もいないと思います。仕事で自分を傷つける前に、周りの人たちが救いの手をさしのべられる環境作りが大切だと思いました。