令和4年度 つくば研修
日 時 令和5年3月8日(水)~10日(金)
場 所 国立科学博物館(東京)
産業技術総合研究所・国土地理院(茨城)
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(神奈川)
対 象 1学年 希望者40名
内 容
次年度の課題研究のテーマを決定する時期にある1学年の希望者を対象とした本研修は、本校の生徒が課題研究のテーマとしてよく選択する「自然科学」「音楽」「地理情報」「気象」といったテーマを軸にして講義や演習、施設見学を計画しました。
1日目(3月8日)
8時26分の新幹線で東京を目指しました。東京では国立科学博物館の見学を行いました。当館は上野恩賜公園の一角にあり、「人類と自然の共存をめざして」をテーマとし、「日本館」と「地球館」の2つの展示館からなります。1930年に建てられた建造物であり、大変趣がありました。膨大な展示物の説明を丁寧に読みながら、熱心に見学していた姿が印象に残りました。
2日目(3月9日)
午前中は茨城県つくば市にある産業技術総合研究所つくばセンターにて、佃洸摂主任研究員から「人と音楽とのインタラクションをより多様で豊かにするための音楽情報処理」という題目で講義をしていただきました。佃氏が開発に携わった「Lylic Jumper」や「Kiite Cafe」といったツールの紹介や理論的な背景を知り、最先端の研究に触れることができました。また、佃氏から「なぜ研究者を目指したのか」という経歴も紹介していただき、自分の興味関心や好きなものが課題研究や進路選択の動機になるというメッセージを受け取りました。講義後は敷地内にある「サイエンス・スクエアつくば」と「地質標本館」に移動し、見学を行いました。当研究所で開発されてきた最先端の技術が身近な機器に利用され、研究の幅が多岐に渡ることに驚いている表情が印象的でした。
午後からは研修場所を国土地理院に移し、芹澤由尚氏から「地理空間情報って何だろう?」という題目で国土地理院が行っている業務や地理空間情報がどのように有効活用されているのかということを講義していただきました。「国土地理院」という名称自体はよく聞きますが、計測された地理空間情報が日本の国土を守り、災害対応まで担っていることに驚かされました。講義後は敷地内にある「地図と測量の科学館」を見学し、10万分の1スケールの日本地図や日本列島球形模型など、測量された日本を肌で感じることができました。
3日目(3月10日)
研修最終日は慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(通称SFC)にて、気象学を専門とされている宮本佳明准教授に気象学の基礎や気象学とビッグデータとの関りについて講義・演習をしていただきました。SFC構内の見学や現役大学生の生の声も聞くことができ、生徒には刺激の多い有意義な時間を過ごせたかと思います。