2025.12.18
株式会社 川嶋建設 土木工学部 松本英利氏による特別講義を受けました。建設業というと、身近にありながら知らないことだらけの職業で、基本から楽しく教えていただきました。

建設業は「人びとが生活するために必要なものや、より便利な暮らしができるようにするものをつくる仕事」土木工事は「生活基盤を整備する仕事」と初めに定義されました。道路やトンネル、橋、水道などを思い浮かべると、なくてはならないものが、当たり前のように安全に整備されていて、それをつくりだし支えている素晴らしい職業であり、定義の一文に凝縮された意味の大切さと重さを感じました。
建設業に必要な数学的知識は、微積分や行列、物理学など未習分野が多く、そのうえで大学では構造力学や水理学、地盤工学など専門知識が必要なことを知りました。携わる仕事上の計算は機械に任されるとはいえ、使う人にその理解と基礎知識がなければ何を計算しているか分からず、計算ミスなどがあった時に気付きにくくなるといわれた時には、今の高校での学習と重ねて十分納得できました。数学は公式に入れると何らかの数字が出てきますが、公式の意味と使い方、その理解がないと何をやっているか分からず、間違えても分からず、果ては使えなくなります。数学の解は違っても生活に支障は出ませんが、土木工事の数字は安全性から覆るので間違いが決して許されず厳しいものであることも容易に想像でき、基本が大切だというお話の深さを感じました。
後半は、水準測量の計算や、面積の計算をしたのですが、紙の上でも慣れない計算に四苦八苦しました。面積の計算は、習いたてのヘロンの公式を用い、電卓を駆使して計算してみましたが、なかなか合いません。本当に基本ですが括弧の付け忘れで手間取ったようでした。

最後に建設現場のオートメーション化として、最新の建設現場のお話を聞かせていただきました。最新の建機ではGNSS(私たちはGPSで馴染み)技術を活用し、3D設計データをもとにオペレーターの操作を建機がアシストしながら誤差1cmでできるようです。その現場の情報がクラウドへアップされてその日の成果を計測しなくても完全把握できると知りました。建設現場の進化がこれだけ進んでいても、今日のご講義を思えば、まず基本の理解をしっかりとしておくべきだと思いました。
本日の講義は、この先の学習を進めるうえでも、是非心に留めておきたい内容でした。
探究推進部 佐藤

