北高 校長室から 263 神戸電鉄による授業 #2

ここのところ毎日のように投稿が続いていて、今日は2件も。同じ投稿にすることも考えましたが、やはり別にすべき内容です。

この北高ブログ、早いもので、もうすぐ2年が経過する(=私が北高に来てからもうすぐ2年になる)のですが、ということは、毎年やっている行事などは、2回目に投稿していることも多くなっています。本日先に投稿した卒業制作展もそうですね。

この投稿の話題もそうなのですが、でも、昨年度と大きく違うことが二つあります。それはあとでお話しするとして、そもそも、「毎年やっている」と言っても、今日の話題は、始めたのは去年からであります。

神戸電鉄株式会社 経営企画部長 松本修司さんが北高に来てくださり、7時間目の総合的な探究の時間で、1年生に授業をしてくださいました。

今回が、前回昨年度と大きく違う点の一つ目は、「リモート」で行ったことです。体育館に全員が集まる密を避けるため、今月8日の始業式と同様、話し手は図書室から語り、生徒たちは自分のホームルーム教室で視聴します。

結果から先に言うと、8日の始業式と同様、「(コロナでない)平常時でも、こっちの方がええやん!ということでした。理由はいくつもあります。

  • 話者の音声が非常に明瞭に聞こえる。
  • この時期の体育館は寒く、教室はまだまし。
  • 映像も、体育館より良好に見える。
  • 体育館へ行き来する時間を節約できる。

なんか本当に良いことばかりにも思えますが、良くない点もあり、それは、講師の姿が見えにくいことでしょうか。画面に映ってもらって紹介はできるでしょうが、本校教員ならいいのですが、学校外から来られる初対面の方に対しては、不十分でしょう。

また、講師側から見れば、聴衆の反応が分からないので、話しにくいことがあるでしょう。しかし、松本さんの話し方やお声は非常に聞き取りやすいものだったので、聞く側からすれば、全く問題はありませんでした。私は、授業の前半に1年生の教室にいて聞いていましたが、生徒たちは、メモも取りながら、熱心に耳を傾けていました。

もう一つの違いは、お話の内容です。松本さんは、昨年度の講師でもあり、お話の前半は去年と殆ど同じでした。「北区」ができてからの発展と現在の人口減などです。でも、一部忘れかけていた私は、再度大変興味深く聴かせていただきました。沿線各駅の「昔と今の姿」などは、とてもおもしろかったですね。

しかし、後半では、昨年度には全くなかった話題が出てきました。神戸市と神戸電鉄が連携協定を締結されて推進されている「沿線のリノベーションプロジェクト」に関わるお話です。

「それは何?」について簡単に言うと、まちができてから長い時間が経過し、高齢化や施設の老朽化が進んでいる地域を「再生」しようとする動きです。唐櫃台地区は、その(再生の)ポテンシャルは高いと考えられていて、事業は既に進行しています。

その詳細については、下の各記事をご覧ください。

今日のお話は高校生向けです。今日、北高生に対して出た具体的な課題は、「唐櫃台駅に『空き店舗』ができてしまったまま長くそのままになっている。その良い利用法は?」というものでした。

これだと、高校生ならではの良いアイデアが出そうです。北高1年生は、今後この課題に取り組み、それをまとめたものは、3月に神戸電鉄に手渡されます。提出されたアイデアの中から、本当に採用されるものが出るといいですね! もしそうなると、「あの店な、おれが考えたんやで!」と自慢できる生徒も出ることでしょう。楽しみです。

下のイラストは、先の神戸市のウェブページに載っている、近い将来の?唐櫃台駅前の様子です。

今日の図書室(閲覧室)の様子は、下のような感じでした。始業式のときと違って、松本さんの他には(常駐していたのは)1名の教員のみ。最低講師1名だけでも実施は可能ですね。でも、こんな様子は、各教室の生徒からは(パソコン画面しか映していないので)想像もつきません。

上の最後の写真には、教室の様子が映っていますが、代表の生徒が頭を下げてお礼を述べている場面です。

順番が最後になってしまいましたが、今日のこの授業は、「単発」のものではありません。1学年の「総合的な探究」and/or「現代社会」の一環として昨年度より実施しています。

生徒たちは今日のお話を聴いて、先に書いたように「課題解決」に取り組み、最後には成果物を神戸電鉄さんに提出する流れです。どんなアイデアが出てくるか、楽しみにしています。

神戸電鉄の松本さん、今日は(今年も)おもしろいお話をありがとうございました!

兵庫県立神戸北高等学校
校長 長澤 和弥