学校経営の重点

1 学校経営の重点

(1) 教育目標

生徒を中心に据え、基盤となる人間力の育成に努める。

  • 人間力とは、進路希望を実現できる学力である。
  • 人間力とは、服装や言葉遣い等も含めたコミュニケーション力である。
  • 人間力とは、部活動や生徒会活動等を通して、仲間と協調し、目的に向かって努力し続ける
    意志力である。

(2) 重点項目

ア  校訓の具現化
教育目標実現のため、懸命に「努力」し、関係者が「協調」し、望ましい校風の「創造」を達成する。

イ  夢の実現に挑戦し続ける
生きがいのある人生を切り拓き、自己実現を可能にする能力の錬磨に励み、社会性や国際性の備わった人間形成に努める。

ウ  共に生きる心を育成する
心のふれあう温かい人間関係と、お互いを尊重し合う学校生活の中で、自己と他者を共に尊重する心を育成する。

エ  心身の健全な調和を図る
知性・教養を磨き、倫理観や規範意識を高め、体力の向上と自ら学ぶ力や生きる力を培い、心身ともに健全で調和の取れた成長をめざす。

オ  教職員の使命感を高める
授業研究ならびに個人研究等の実践を通して、教職員全員が職務の自覚と使命感を深め、人間性の涵養と指導力の研鑽に努める。

(3) めざす生徒像

  • 主体的に学び、自らの進路を切り開いていく生徒
  • 目標に向かって仲間と協調し、最後まで努力できる生徒
  • 多様な価値観を持つ他者と協働し、社会に貢献できる生徒

(4) めざす生徒像を実現するために必要な資質・能力

資質

自己肯定感:
成功体験を積み重ね、達成感を得ることで自分に自信を持つ本校独自の「学習の記録」ノートを利用し学習時間の確保を目指します。

自主性:
目標を設定し、その達成のために必要なことを自ら判断して行動する

チャレンジ精神:
失敗を恐れず、何事にも積極的に挑戦して新たな自分を創造する

レジリエンス:
困難や逆境に対し、周囲とも協力しながら柔軟に対応する

能力

分 析 力:
状況を把握し、先を見通して計画を立てる

探 究 力:
当たり前を疑い、問題解決のために自ら問いを立てて行動する

発 信 力:
積極的に自分の考えや意見を表現し、周囲に働きかける

共 感 力:
他者の話を傾聴し、多様な価値観から謙虚に学ぶ

継 続 力:
目標達成まであきらめず、最後まで粘り強く取り組む

改 善 力:
自らの行動や結果を客観的に振り返り、より良いものに改める

2 教科指導、生徒指導(特別教育活動を含む)及び進路指導の重点

(1) 教科指導

教育課程の改編を検証しながら、教科指導の一層の充実を推進する。

ア  指導方法等の研究
生徒の「自ら学び自ら考える力」を育成するために、指導方法等の工夫改善に努める。特に、教材の精選、年間指導計画及びシラバスの作成、研究授業・公開授業・授業研究・授業評価等により、授業内容の充実を図る。

イ  教科指導の徹底
「基礎・基本の定着」、「個に応じた学習指導の徹底」に重点を置いた教科指導をめざす。そのために、授業時間の確保、課題プリント・各種テスト・教育機器(iPadやスマートフォン等の端末を含む)の活用による指導、ティームティーチングによる指導及び学習不適応生徒に対するきめ細かい指導を行う。

(2) 生徒指導

ア  基本的生活習慣の確立と事故防止
あいさつの励行、時間の厳守、正しい服装、交通マナー・ルール遵守の指導を通じて、基本的 生活習慣の確立を図り、登下校における事故防止に努める。

イ  生徒会、課外活動の活性化
生徒総会や委員会活動、部活動、ボランティア活動等を通じて、生徒の自主性と社会貢献の態度を育成する。

ウ  教育相談委員会との連携
教育相談委員会との連携により、個々の生徒に応じた、より適切な生徒指導を行う。

エ  地域社会との連携
高校生ふるさと貢献・活性化事業や明城祭(文化祭)等を通じて、地域住民との交流を深める。

(3) 進路指導

多様な個性、学力、適性を持った生徒一人一人が、かけがえのない自己を発見し続け、自己の価値を自覚し、自信を持って社会の中で役立ち、生涯にわたり自己実現を図り続ける意欲と態度を育てる。

ア  学年・部との密接な連携のもとに進路指導体制を確立して望ましい勤労観・職業観を育成し、進路意識の高揚を図る。

イ  家庭・地域、企業・大学等との連携を密にし、進路指導がより適切に行われるよう努める。

ウ  ホームルーム活動を通して、計画的な進路学習を進める。

エ  1学年「総合的な探究の時間」では、職業人講演会や大学院生による学部・学科説明会などの特色あるキャリア教育を実施する。

オ  就職希望生徒に対して、計画的な指導を行う。

3 国際理解教育に関する指導の重点

(1) 国際的視野に立った人間の育成

ア  文化の多様性の理解と尊重
教科学習・ホームルーム活動・学校行事等において、多様な文化に触れるとともに、行事には国旗を掲揚し、日本の文化・伝統に対する理解を深め、異文化を尊重し、共に生きる態度を育成する。

イ  語学力の向上と国際交流の推進
ALT(外国人外国語指導助手)の活用による英語授業等を通して英語力を養成し、国際交流活動に対応できる能力を育成する。

ウ  国際平和の希求と国際協力の態度の育成
国際情勢の変化に関心を持ち、国際平和希求の精神、国際協力の態度を育成する。

4 健康管理に関する指導の重点

(1) 生涯を通じて、逞しく生きる力を培う健康教育の充実

ア  個に応じた体力・運動能力の向上を図る
スポーツに親しむとともに、生涯にわたって実践していく態度を育成する。

イ  安全指導と事故防止の徹底を図る
「学校防災マニュアル」を踏まえた防災避難訓練や震災追悼行事を通して、安全・防災に関する知識・能力を身につけさせるとともに、災害から自らの生命を守る能力・態度を育成する。

ウ  生涯健康の基礎を培う
身体測定及び各科検診の結果をもとに、健康管理について指導する。また、健康相談活動や保健だよりの発行を通じて、生涯にわたる心身の健康づくりの啓発に努める。

5 人権・道徳教育に関する指導の重点

(1) 人権・道徳教育の推進

ア  人権尊重の精神を徹底する
地域や生徒の実態を的確に把握し、「人権教育基本方針」を踏まえつつ、人権尊重の精神を徹底し、差別解消への態度の形成と豊かな人権感覚を育成する。

イ  年間計画に基づき、生徒の心に響く人権教育をめざす
「HUMAN RIGHTS-いま私がひらく未来」、「めぐみ」及び視聴覚教材等を、教科、ホームルーム活動、学校行事等の全ての教育活動において有効に活用し、人権問題についての正しい認識と差別解消の態度を形成する。

ウ  生徒個々の自尊感情を培い、自立・向上を促す
学力の定着・向上を図り、生徒一人一人の能力・適性の最大限の伸長をめざす。

エ  指導力の向上を図る
校内研修や授業研究を充実させ、いじめ、児童虐待、セクシュアルハラスメント、情報化に伴う人権問題等、人権に係る今日的な課題について、全教職員の認識の深化と指導力の向上を図る。

6 研究テーマ

(1)「ICT利活用実証・研究事業」推進校として取り組んだ3年間の成果の継承と進化(深化)

ア  生徒に「確かな学力」を身につけさせるために、職員研修会を定期的に開催し、ICTを活用した教授方法の研究や授業改善(内なる充実)に、全教員で取り組む。

イ  タブレット端末やスマートフォンを活用したアクティブ・ラーニング型の授業と、それによる主体的、対話的で深い学びの実現に向けた研究を進める。

(2)グローバル探究コースを軸とした、英語によるコミュニケーション能力の育成

ア  オーストラリア研修旅行の内容の充実、留学生の組織的な受け入れ態勢の構築等に取り組む。

イ  スコア型英語技能検定「GTEC」の活用等により、大学入試等で必要な英語力だけではなく、留学後や就職後にも使える実践的英語力を育む。

(3)新聞の導入とその活用

ア  各ホームルーム教室や図書室前等に新聞を設置して自由に閲覧させることで、生徒の視野を
広げる。また複数の新聞を比較させることで、多様なものの見方や考え方を養うとともにメディアリテラシーの向上を図る。

イ  授業をはじめとする教育活動に新聞を活用することで読解力や思考力、表現力を育む。

7 高校生ふるさと貢献・活性化事業で実施する内容

※(1)は活性化事業、(2)~(4)は貢献活動で実施

(1)ジュニアテニス教室

近隣の小中学生を対象に、テニス部員等によるテニス教室を定期的に開催する。また、スポー
ツを通じたふるさとの活性化を明石市等に提案し、その実現を図る。

(2)地域の祭り盛り上げプロジェクト

近隣の商業施設でのイベントや自治会の祭り会場等において、音楽部・吹奏楽部、吟剣詩舞部等
が演奏や演舞を披露する。また、生徒会執行部や有志生徒が企画・運営補助に携わる。

(3)施設等の入所者とつながろうプロジェクト

茶道部・華道部が近隣の施設や医療機関を訪問し、情緒障害児や高齢者との交流を図る。

(4)地域クリーンアップ作戦

ア  有志生徒により、通学路や近隣海岸等の清掃(ゴミ拾い)活動を行う。

イ  生徒会執行部・有志生徒・PTA役員等により、プランター等に草花を植栽し、学校周辺地域の緑化(花いっぱい運動)を行う。

(5)ふるさとの魅力を再発見しようプロジェクト

ア  小学校区毎に地域課題(現状と将来像)を探究し、発表会を実施する。

イ  CMプランナーによる講演とワークショップを実施し、発表に向けての指導・助言を得る。

8 高校生就業体験事業~インターンシップ推進事業~で実施する内容

(1)2年生の就職希望者を対象に事業所でのインターンシップを実施する。

(2)1年生を対象にふれあい育児体験、2・3年生の希望者を対象に看護・医療体験を実施する。

(3)卒業生や社会人による特別講義、職業人インタビュー、職場見学、ハローワーク職員による就職セミナー等、各学年にふさわしいキャリア教育を実施する。

9 県立高校特色づくり推進事業~インスパイア・ハイスクール~で実施する内容
※テーマ:外国語教育研究

9 県立高校特色づくり推進事業~インスパイア・ハイスクール~で実施する内容

※テーマ:外国語教育研究

(1)グローバル人材に必要な基礎的コミュニケーション能力の育成

ア  小学生に英語の楽しさを教える出前授業を企画・立案し、実施する。

イ  探究活動の集大成として、英語によるプレゼンテーションを行う。

(2)グローバル人材育成のための多彩な事業の実施

ア  地元グローバル企業を訪問し、企業が必要とする人材について知る。

イ  JICA関西を訪問して活動内容を知るとともに、他国の文化を体験して世界の多様性を実感す
る。

ウ  オーストラリア研修旅行の事前・事後学習と現地での研修を通して、グローバル感覚を育む。

10 高校生キャリアノートの活用に関する内容

1年生の総合的な探究の時間において、キャリアノートの内容に準じたワークシート等を適宜活
用し、自己の現状や特性を理解して将来設計を立案させるとともに、思考力・判断力・表現力・コミ
ュニケーション能力等、グローバル社会で活躍するために必要な資質の土台を築く。