大阪大学国際公共政策研究科棟及び∑ホールにて、大阪大学大学院国際公共政策研究科主催「第 8 回待兼山会議(国際公共政策コンファレンス)」に創造科学科6期生(2年)3名が参加した。生徒は分科会にて学部生・大学院生に交じって発表を行い、活発なディスカッションをすることができた。残念ながら、代表発表に進むことができなかったが、自身の研究の新たな課題を発見し、今後の活動がより明確になった。
発表タイトル
・日本における難民の自立プロセスの課題と解決法
・小麦の価格伝達について-国際価格の変動が日本の小売店に届くまで-
・日本の国際的な影響力は核軍縮への協力によって高まるか
〈生徒感想〉
今回この待兼山会議に参加して、難民支援について発表した。自身の研究について以下の課題点が明らかになりました。6つの観点を選んだ理由がわからないため説明が必要で、特に地域面と生活面に関しては、補足説明と、なぜ大切なのかの説明が必要である。点数化の根拠について、自分で最適な状態の基準を設けてから点数化していればよかった。就職に関して、オンラインツールを使用した就職支援はどんな難民(定住を意識ているか、していないか)にとって需要が高いのか、また理由を明らかにすることが求められる。ウクライナ避難民以外の難民への日本政府への支援を調査する。自分が最も大切だと考えることをフレームワークとして、最初に説明する。以上のことを今後、論文に書き足していきたいと思います。
一日目はまず基調講演を拝聴しました。国際刑事法に関する講義でした。生徒からの質問にみな講師の先生が「いい質問」とおっしゃっていました。「いい質問」というのは、高度で学問的に答えが出ていない、という意味で、そういう質問をする生徒が多いことに驚きました。その後、分科会にわかれて発表を行いました。発表としては概ね成功したと思います。審査員の松繁先生からは、兵庫高校へ行ってきたアドバイスが取り入れられていてよかったということに加えて、発表についてさらにいくつかアドバイスをいただきました。発表の冒頭での全体の概要について、10分の発表であれば最初の2分を割いても良いくらいだということと、スライド番号は必ずつけるようにということです。今後の発表に取り入れたいと思います。冒頭で概要をいうことについて例え話をしておられてそれがわかりやすかったです。『子供が「あるところにおじいさんとおばあさんが~」と言われてわくわくするのは桃太郎の話を知っているからである、外国人に桃太郎の話をするときは「男の子が頑張る話だよ」と言ったほうがよい』とのことでした。 また、研究の内容についてもアドバイスを頂いたので、それに従って改善するために論文を全体的に見直そうと思います。
今回の待兼山会議では、非常にハイクオリティな発表をたくさん聞くことができました。発表の方法が比べ物にならないくらい洗練されている発表が多かったです。例えば、発表の最初に自身の研究の目的を簡潔にまとめるだけでなく、意義やどういった特長、新規性を持つのかもまとめ、SDGsとの関連もきっちりと明示していた発表があり、本当にすごいなと思いました。また、発表の最初にスライドの資料のQRコードを日本語版、英語版用意し、日本語と英語でダウンロードを促している発表もあり、すごいなと思いました。また、うまくいかなかったことを結論としている発表があり、改めて、うまくいかなかったことも重要な結果であると気付きました。そして、私は自分が提案した内容は必ず自分で根拠を用意しなければならないと思いすぎていたことに気付きました。もちろんきっちりとした根拠を自分で示す研究もありましたが、良いなと思った研究の多くは、先行事例の活用が上手でした。先行研究ですでに検証されていることを活用して研究を進めていくところが今後非常に参考になるなと思いました。