本校同窓会館ゆ~かり館において、グローバルリサーチⅠの生徒(1年普通科)を対象に、ABC株式会社 大阪事務所長 河原光伯氏をお招きし、「発展途上国への日本企業の進出について考える ~ベトナムでの事例を通じて~」をテーマに講義を行っていただきました。河原氏ご自身の、JICA事業やベトナム滞在中での経験談を交えて、ベトナムの基礎情報や、日本企業のベトナム進出によるメリット、その実態をお話しして頂きました。
また、日本企業がベトナムに進出する場合に生じる問題点について、グループワークを行い、話し合った結果を各グループが発表しました。グローバルリサーチⅠの活動として、外部講師の方の講義を聞くのは初めてのことで、将来、グローバル企業への就職を考える生徒たちにとっては、特に有意義なものとなりました。
〈生徒の感想〉
衰退していく日本と発展していく新興国の話がありましたが、それには海外進出も大きく関わっているのではないかとも考えるようになりました。日本が技術を持って海外進出をしたら、ベトナムに当然その技術は伝わります。技術を身につけ、時が経つと、賃金が上がり、ベトナムのGDPは上がります。が、日本では、海外進出のせいで産業の空洞化が進み、技術力は衰え、産業は衰退していく、、、という、合っているかは分かりませんが、仮説のようなものをたてられるようになりました。これも、今回の授業で視野が広がったからだと思います。
一番印象に残ったことは「日本は追い込まれた状況」にあるということだ。産業の空洞化などは聞いたことはあるが、日本は優秀な国であると思い込んでいたので、驚きは大きかった。ベトナムは少しずつ発展している国、日本はどんどん衰退している国。この2国が連携し、互いに発展するのはとても難しいと感じた。価値観の違い、考え方の違い、外国企業との賃金競争など多くの問題がある。それらを解決していくのが私たちの世代であり、日本の未来を創っていくという責任の重さを感じた。