総合科学類型4期生 合格体験記

総合科学類型4期生は2月29日に本校を卒業し、それぞれの進路に向かって羽ばたきました。学校設定教科「創造」が自分の進路実現にどのように関わったのか。その体験を語ってもらいました。

兵庫高校の総合科学類型のクラスの一員として過ごした3年間は、きっと大学でも役に立つ財産となるだろうし、僕が京大農学部を目指そうと思ったのも、総合科学類型のクラスで特色ある授業を受けてのことでした。僕は一年生の「創造基礎」の授業で、神戸大学の院生の方と「昆虫の同定」についての研究活動をしました。本当のことを言うと、昆虫の同定の研究は僕らの班が第一に希望したものではなかったので、はじめは興味もちっとも湧きませんでした。しかし、実際に昆虫の体の構造などを学んでいるうちに、生き物を研究することに楽しさを感じました。その時に僕は、農学部に行ってもっと専門的に生き物の研究をしたいと思ったのでした。 二年生のときには、数学の統計を用いたデータ分析の取り組みをしました。この取り組みは、一つひとつのデータをコンピューターに打ち込んでいかなくてはならなかったので本当に大変なもので、下校時間を過ぎても数学班のみんなと研究活動をしたときもありました。ですが、実際にレポートまで書き終えたときに得られた達成感は忘れられないものとなりました。ここで得た達成感や最後まで研究をがんばるという忍耐力、レポートの書き方といったものは、大学の研究においてもきっと自分のことを助けてくれることになると思います。最後に、未来創造コースと創造科学科の皆さんへ。コース・学科での研究活動も部活動も勉強も本当に大変だと思います。しかし、かけがえのない仲間と懸命に取り組んだ活動は、どんなものにも変えられない一生の宝となるので、最後までくじけず、めげずにやり遂げてください。ぼくも大学の難しいであろう勉強や研究に負けずに努力します。お互いに頑張っていきましょう!(Hくん、京都大学 農学部森林科学科 前期入試合格)

みなさんは第一志望に合格するためには何が必要だと思いますか?難関大学と言われる大学を受験するほとんどの人達は、学力も十分にあり、勉強量も十分に確保してきた人達です。そんな人達の中を勝ち抜いて合格するためには、他の受験生がもっていない何かを身に付けておく必要があると私は思います。私はその「何か」を、総合科学類型で過ごした3年間で得ることができました。まず一つ目は最後までやり抜く力です。2年生の2学期からは本格的にそれぞれのテーマに分かれた研究が始まりますが、上手くいかないことも多々ありました。3学期になると学校外の場で研究成果を発表したり、論文をまとめたりとたくさんやらなければならないことがありました。そのために、テスト前でも勉強時間を削って、下校時間を過ぎても学校でパソコンと向き合い続ける…といったこともありました。そのときは、ただただしんどいとしか思っていませんでしたが、限られた時間の中で自分なりの努力を尽くして最後まで研究をやり遂げたことは自分にとっての自信となり、受験期には心の支えとなりました。勉強が上手くいかず苦しい時期でも、1年前に頑張っていた自分を思い出して乗り越えることができました。このような経験は全ての高校生ができるわけではありません。貴重な経験ができるみなさんは本当に恵まれているので、大いに活用してほしいと思います。そして二つ目は、3年間一緒に過ごしたクラスメートの存在です。総合科学類型4期生のみんなは、本当に向上心があって最後まで諦めず志望校合格に向かって努力していました。周りにそんな友達がいると、自然と自分も頑張ろうという気持ちになれました。長い受験期間は絶対に1人では乗り越えられません。本当にクラスの雰囲気や友達の存在は大きな支えとなりました。この3年を振り返ると辛いこともありましたが、今となっては全てがいい思い出です。後輩のみなさんにも研究活動や受験勉強に全力で取り組んで、達成感や充実感、第一志望合格を是非掴み取ってほしいと思います!(Mさん、京都大学 医学部人間健康科学科 前期入試合格)

後期試験を受験した私にとって、前期試験を終えてからが受験生活で最も辛かったと言っても過言ではないと思います。後期の勉強を真剣にする人は、はっきり言ってとても少ないです。総合科学類型での3年間で得たものはそのような中で頑張り続ける大きな支えとなりました。まず、2年生で経験した研究室での探求活動です。実際に大阪大学へ通いより身近に大学というものに触れることができました。そして、活動を通して感じた「私も大学でこのように研究をしたい」という強い思いによって最後までモチベーションを保ち続けることができました。また、受験は団体戦だと言いますが本当にその通りだと思います。努力家で高い意識を持ったクラスの仲間達は、私に何度も自分も頑張らなければという気持ちにさせてくれました。3年前、研究活動の忙しさやクラス替えがないことに不安を感じつつ入学しましたが、総合科学類型で過ごす3年間はとても価値のある貴重な時間であったと断言できます。みなさんも様々な活動を積極的に行い、「このクラスでよかった」と思える何かを見つけて下さい。(Yさん、北海道大学 工学部 後期入試合格)

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