平成22年4月に設置された「総合科学類型」は、平成26年4月の「未来創造コース」への改編にともない、本日の4期生の卒業をもって発展改称しました。これまでお世話になった行政機関や大学、地域の方々にお礼申し上げます。類型1期生から培われた課題研究の取り組みが高い評価を得て、未来創造コースも平成28年4月より「創造科学科」へ改編されます。学校設定科目「創造」の今後の発展をご期待ください。
〈総合科学類型4期生のふりかえり〉
兵庫高校総合科学類型における活動は、気づかないうちではあるが確実に身の糧となった。総合科学類型では、この社会の中で生じている様々な問題に目を向け、自らの力で問題を発見し、それを筋道立てて解決に導いていくという探究活動を経験した。具体的に述べると、文系に進み社会科学を選択した私は、「日本の教育現場における多文化共生のあり方について」というテーマで探究活動をし、グローバル化が進む今日の日本の教育現場における言語政策について考えた。その、問題を発見し自分の力で解決へと導く力は、他でもなく今日の社会において求められる力であると痛感する。今回私は大学入試においてその経験を活かすことができたが、そうでなくとも、そういった経験を若いうちからできたことは今後の人生においても大きな財産になることは間違いない。それらの活動の中で多くの人にお世話になった。この三年間の中で、各方面で活躍される方々から直接講義をしていただいくという貴重な経験を得ていたということは、未熟だった私は当時その凄さに気づいていなかった。しかし、その凄さが分からないままにも、新たな知識を貪欲に吸収しようと試みていたことは正しかったのだと今になって思う。また、こういった経験で築かれた人脈はかけがえないものであり、今後も大切にしたい。また、クラス替えが実施されないこの総合科学類型で、三年間同じ仲間と同じ環境に身を置き高校生活を過ごしてこられたことに感謝している。高い志を掲げる仲間に刺激され、また時には刺激し、互いに切磋琢磨しながら高め合えたことは大きな収穫だ。狭いながらも深い友人関係は、この先においても強く残り続けるであろう。最後になったが、総合科学類型担当として私たちに多くの経験を与えてくださった教員の皆様に心から感謝したい。三年間総合科学類型での学びを得たことで、問題を発見し自分の力で解決へと導く力が身についた。今回私は大学入試においてその経験を活かすことができたが、そうでなくとも、そういった経験を若いうちからできたことは今後の人生においても大きな財産になることは間違いない。また、活動の中で培った各方面で活躍される方々との人脈、クラス替えがなく三年間同じ環境で互いに高め合った友人との絆は今後も大切にしていきたい。(Sくん、京都大学 教育学部 特色入試合格)
この高校の特色クラスの特徴および得たことについて話をします。まず、他の高校と違う、兵庫高校の特徴は、“身近なこと”について“自分から”問題提起し、解決策を探ることです。例えば、町の活性化のためのアイデアを考えて、フィールドワークを行ったり、教科書の内容について詳しく調べ、実際に実験するなどです。また、文理混合クラスであるため、幅広くいろいろな見方や考え方を知り、より分かりやすく伝える技能も身につき、協力することの重要性も感じることができます。これらのことは、今後の私たちの“やりたいこと”を見つけるためのきっかけとなったり、私がそうであったようにAO入試で研究発表を行うこともできます。いろんなことに興味関心を持ち、高校生レベルで多くの経験ができます。是非とも多くの人たちにこのような経験をして欲しいと思います。最後に、高校時代を終えて感じることを書きます。高校ではいろいろ“選択”する場面に遭遇します。とことん悩み、後悔が残らないようにして欲しいと思います。そのためにも、チャレンジすることを心掛け、広い広い世界を知ることがとても大事です。兵庫高校の特徴、特色クラスの良さを上手に活用し、満足のいく楽しい生活を送って下さい。(Fくん、神戸大学 発達科学部 AO入試合格)