大阪大学吹田キャンパスコンベンションセンターにおいて、未来創造コース1期生(2年)7名と2期生(1年)9名、グローバルリサーチ受講生(1年)9名が、兵庫県教育委員会・大阪大学共催第3回高校生「国際問題を考える日」に参加しました。うち、コース1期生5名はポスターセッションにて発表を行いました。今回はSGH7校およびSGHアソイエイト3校に加え、計22校、260名余りが参加しました。大阪大学グローバルコラボレーションセンター特任准教授の敦賀和外先生に「ジブンゴトとして考える国際問題」というテーマで基調講演が行われ、「Do the right things」ことが重要であることをお話してくれました。パネルディスカッション『高校生は国際問題をどう捉えているか』では、大阪大学教授教育担当副理事の松繁寿和先生のコーディネートのもと、大阪大学連携校から高校生(県立伊丹、県立国際、県立長田、県立北摂三田)4名が参加しました。ポスターセッションでは兵庫県・徳島県・高知県・韓国から16校、40タイトルの参加がありました。講評は大阪大学経済学研究科教授の佐々木勝先生からいただき、研究目的の重要性やフィールドトリップで得たデータの有効性、データを読む力が大切であるとお話してくれました。
〈本校生徒ポスタータイトル〉
・ネパールにおける児童労働についての政府とNGOの役割を考える
・トンレサップ湖の水問題
・グアテマラの教師の問題
・ベトナムにおけるリサイクル水利用の活用に向けた考察
・エチオピアにおける水問題について
〈生徒の感想〉
国際問題を考える日。しかし、何故わざわざ国際問題などという日常生活に関わりの薄いことについて考えねばならないのか。答えは、本日基調講演で敦賀先生がおっしゃった「the right things」を実行するためではないだろうか。正しいことをする。当たり前だと感じるかもしれない。しかし、正しさとは何か、それを考えた途端、この言葉は当たり前の事実から答えの無い難解な問いへと変貌を遂げる。正しさとは個々の主観の上にのみ成立するものであり、普遍性を獲得するのは困難だ。しかし、私達はより普遍的な正しさを求めなければならない。そこで国際問題について考える意義がはっきりとしていく。国際問題とは、沢山の国が絡んだ複雑な問題である。各国の事情が絡み合いながら、それでも確かに問題の解決を求めて、少しでもより正しい対策を取ろうとする。そこで目指される正しさとは、世界における正しさであり、普遍的な正しさに近づこうとしているように感じる。また、そうした複雑な問題について考えることで、個々の思考力は増し、さまざまな意見を吸収することで、自らの人格を醸成させていける。このように、今考えられている正しさに触れると共に、自分の中でしっかりとした芯を作る。そこから、一人一人の「the right things」を見つけ出し、実行していけるようにする。それが、今回の会が意図するものであり、最初に述べた問いに対する答えではないか、そんな風に今日一日を通して感じた。そしてこの事は、今日の会だけでなく、コース文系に於ける活動全体についても言えることだろう。
ポスターセッションで自分が発表したときは、答えられなかった質問などもあったため、時間があれば調べ学習を続けたい。用語の解説や写真などもあればよいとのアドバイスを受けたので、最終発表ではそれらも追加したいと思う。また、どんな質問がきても動揺せずに受け答えできるようになりたい。
今回の国際問題を考える日で、私は今までしてきた自分の研究をポスターで発表しました。今までポスターでの発表はしてきましたが、どれもグループ研究で、個人では発表したことがなかったので少し緊張しました。質問をされたときのために資料をしっかりと用意し事前に読み込むということをしたので対応ができました。今回は発表だけでなく、他校の研究活動の発表も見ることができました。韓国の学校からきている方々、また日本人であっても英語の発表をしており、質問に対しても英語で対応していたので私も英語で対応できるようになりたいと思いました。最終発表では、英語で発表しますが英語で質問がきたときも対応できるようにしたいです。
私は、この高校生国際問題を考える日に参加して得るものがとても多かったように思います。このような場でひとりで発表するのは初めてでどうなることかと思いましたが、順調に進み、自分に足りないところや、逆に自分の良かった点が浮き彫りになったので充実した1日になったなと思いました。また、この日で見つかった新たな課題や不足しているところを、出来るだけ埋めて最終発表に挑みたいなと思います。
聴衆として参加して、色々新たな発見、意見を持つことができました。私は今まで途上国の貧困の削減援助をする方法として援助金を出すことをぱっと思いついていたけど、Qドラム、ライフストロー、100ドルパソコン、ソーラーランタン等の物作りで援助するほうが本当の援助になるんだろうなと思えるようになりました。パネルディスカッションで同年代の人が関心を持っている話題を知るというところでサイバーテロと日韓関係に私はあまり関心がなかったけどパネルディスカッションで興味を持ったので今回の研究テーマが終わったころにはちょっと調べてみたいと思いました。人によって発表の仕方が違ったけどパネルのつくり方とかは前半の子たちが分かりやすかったけど後半の方がしゃべりが上手で、ただただ資料を読むだけじゃなくて、話に工夫があったところがいいなと思いました。私たちの身近なことに関連したこと方が聞く側からすると関心がわくから自分が発表者になるときこそ工夫しようと思った。ポスターセッションではやっぱり目立つポスター、珍しい題名やとどんなんやろうと思えるからまずポスターデザインが大切やなと思いました。内容も自分に身近なことやとすごく興味もてるし、内容が大事やと思いました。図や表などをインターネットからひろってはりつけるだけじゃなく、中学生とかが見て分かるように書き加えたり、アレンジしたりするほうがいいなと思いました。また、現地に行ってとった写真をはりつけるとより説得力が増すなと思いました。私が一番良かったと思ったのはA21のNPOができるカンボジアの教育改善の発表で改善点とかは私が思いつくようなものと同じだったけど、良かった点としてカンボジアに実際に行ってカンボジアで買った教科書とかを資料として見してくれて、カンボジアの教科書の問題点を自分も見れることができてすごく納得できたのが良かったです。質問に答えるのは(特に大人の)けっこう大変やなと思ったけどそれに答えれるくらい深く調べる必要があるんだなと勉強になりました。私も大学とかで発表してみたいなと思いました。
※高校生「国際問題を考える日」は、平成25年度に大阪大学大学院国際公共政策研究科と兵庫県立兵庫高等学校の主催により第1回が開かれ、昨年度に大阪大学と兵庫県教育委員会が締結した連携協定に基づき、第2回が開催されました。