平成27年11月25日創造応用ⅠL 中間発表会

本校同窓会館武陽ゆ~かり館において、未来創造コース1期生(2年)文系選択者が国際問題に関わる論文作成の中間発表を行いました。大阪大学大学院国際公共政策研究科の松繁寿和教授と石川祐美氏(M1)、渡邊智子氏(D3)をお招きし、生徒の発表についてご指導をいただきました。以下は生徒の発表タイトルと感想です。

<財政面から見る難民受け入れについて>今日の中間発表を終えて、松繁先生や院生さんの鋭い指摘がとても参考になりました。一応方向性は決まったものの、「最終何が言いたいのか」についてはぼんやりとしていてこれで大丈夫なのかと感じながら今回の発表を迎えました。そして発表後に「現実的にどのような答えを出すのか」「論文では何を言うのか」「その研究の意義が分からない」という指摘を頂いて、私は自分の立場(考え)を明確にして意識していなかったから、「最終何が言いたいのか」が曖昧になっていたのだと気がつきました。また、他の研究者がどう言っているかというのは先行研究として以外にも大切なのだと教えて頂いたので、本や論文を読んでいかなければと思いました。

<結核の対策>松茂先生を含む阪大の国際公共政策科の院生さん3人にお越しいただき、プレゼンテーションを行った。僕は「結核の対策」についての内容を発表した。その中で院生さんと松繁先生に指摘をされた部分がたくさんあります。まずはスライドの構成から。アニメーションの都合上でも重ねることはNG。全てが見える形にしなくてはならない。次は基本用語の確認、「DOTS」のことを説明してと言われたとき正直めちゃくちゃ焦りましたがなんとか回答できてよかった。しかし、略語しか載せていなかったのでフルスペルで掲載するように指摘をしてくださった。これからの課題は国際政策保険の視点か社会保険の視点か等の視点が必要である。その視点を決めることを優先しなければならない。そして、聴衆を引き込むために、日常で起こっている問題を取り上げる、など重要性をいかにつたえるのかということも相手に分かりやすく説明しなければならないと思った。今日一日はとても貴重な体験だったと思います。これから論文に関して進んでいかなければならないので大胆な政策を考えていきたいです。

<児童労働について>今日はたくさんの貴重なご指摘をいただきました。ILO条約の細かい内容や、地域別の児童労働者数、児童労働の地域別産業割合は確かに必要なかったし、仮説が単純すぎるのは自分でも感じていました。「仮説→児童労働の割合→グラフ→働く理由の表→結果」の順番にするというのは、全く思いつかなかったのですごいと思いました。また、出典の書き方や、スライドを作るときの注意点、題名を工夫すること、研究動機の内容など、自分の研究の価値を高めることができるアドバイスをいただけたのがよかったです。今後は先行研究の内容をきちんと理解して知識を整理しないといけないなと思いました。調べる内容としては、先行研究を参考にして自分で作成したグラフ「IPEC参加国(87国中67国)における人間開発指数と児童労働の割合の関係 2014」で、相関関係から逸脱していた「ペルー」や「コンゴ共和国」に焦点を当てようと思います。

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<ベトナムにおける薬剤耐性菌の問題>発表スライドは重視していなかったので、それ以外のことについて書いていきたいと思う。まだテーマについてまとめきれていない感は確かに否めなかった。薬剤耐性菌というもの自体に関する知識が足りていないので、そこの勉強は必要だと感じた。また、文献の不足はさることながら、自分の意見の欠如はやはり一番の課題だろう。これからの方針としては、まず薬剤耐性菌の広がる原因を、分かりやすく明らかにし、講じるべき対策を明らかにし、それにしっかりと効果があることを検証する。衛生問題ということで、そこには意識など、難しい要素が絡んでくると思うが、根気よく研究を続けて行きたい。

<なぜ日本は難民認定数が少ないのか>自分の発表に関して指摘を受けたのは以下の点だ。そもそも難民は受け入れるべきか?自分が良くないと考えている制度はなぜ作られたのか?パワポに引用先やそのリンクを見た日付を書くこと(内容毎に+最後にリンクまで+そのリンクを見た日付+ページ数までつけるとさらにgood!)。孫引き(引用先が引用している資料)に要注意。ドラえもんの速さで話す!自分の意見は大胆でも良い!動機に関して、「この問題は客観的に大きなものだ!」と述べるべき。政府の言うことを鵜呑みにしない。研究者はどう考えるのか?比較は他国だけでなく過去ともできる。発表会全体を通して指摘されたことは、タイトルは魅力のあるもの、興味を引くものを設定する。さらに、内容を端的に表せるように工夫すべきである。スライドにページを振る。図は必要で最低限の情報がそれだけ見てわかるようにする。ドラえもんの速さで話す(☆そのことについて知らなくても分かる、子供でも分かる速さ)!8分の枠に入れるために削る削る→本質、自分が言いたいことが見えてくる。この発表会で厳しい指摘を受けてきたのは毎年同じで、先輩も通ってきた道である。とりあえず、何とか乗り切ったという感じだった。調べ学習だというのは本当にそのことで、これから自分の意見を作っていかなければならないと改めて思った。しっかり調べられていると言われた(自分が含まれているか?)のは嬉しかった。悔しさもあるので、これからどんどん考えを深めていきたい。

<カンボジアの水問題>今回の中間発表で私はいくつかのヒントをもらいました。全体的なところから言うと、先行研究を調べたりしているだけで自分の意思がない、独自性が大事ということや、論文をたくさん読んで他の研究者に足りないところを考えていくこと、話の方向をしっかり固めることが大事ということが分かりました。個人的なところでは、少し貧困と汚染が混じってしまっているところや、引用の仕方など、すごく勉強になりました。

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<グアテマラの教員について>今日の中間発表では院生さんや教授のアドバイスをもらって、自分では気付かなかった発表スライドや研究の進め方の改善点が分かりました。まず基本的なことでスライドにページ数を今まで書いていなかったのですが、指摘をうけたので、これからは書いていきたいと思います。次に話すスピードも考えるべきだというアドバイスをもらいました。私はグアテマラの教育について、グアテマラの教員のレベルが低いということが問題だとして研究をすすめてきました。しかし、きちんとしたデータがないと言われ、教員の養成プログラムの内容のところでは、それを行ったことで本当に子供の学力が伸びたのか、そのプログラムを取り入れる前と比べてみるとよいとアドバイスをもらいました。また、全てのデータにきちんと引用元を書くのがよいとも言われたので、これからはそこにも気を付けたいと思いました。これからまだまだ調べていかないといけないと改めて感じました。また、調べるだけでなく自分の意見を書くことも大切だということを教わりました。

<アフリカの水衛生問題について>自分でも「これはただの調べ学習だな」というのはわかってはいたけど、色々メッタ切りにされた。振り出しに戻った。かなり落ち込んだ。けど落ち込む暇もないので再び頑張る。まず、地域をアフリカにしたので絞ったつもりだったけど、もっと国を絞って、そこに本当にあった解決策を考えていく。…結論をどこにもっていけばいいかが、やっぱり分からない。新しいことを提案するんじゃなくて、「自分はこう思う」っていうのでもいいのだろうか。あとはパワポのスライドをもっと丁寧に、分かりやすく作り直す。論文書くとか英語で発表とか、まだまだそんなレベルじゃないので1から出直してきます。

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