本校同窓会館武陽ゆ~かり館において、グローバルリサーチⅠ受講生(1年)40名対象に、三ツ星ベルト㈱人事部長 倉本信二氏による「三ツ星ベルト㈱における地場産業の歴史と事業のグローバル展開について」というテーマでワークショップを実施しました。はじめに長田のゴム産業の歴史や三ツ星ベルト㈱について、また企業の海外進出について講義を受けました。次に、前回のグローバルリサーチの授業を受けて、企業の海外進出の理由について発表しました。そして、5~6名で班をつくり、インドネシアを舞台に日本人スタッフとして現地従業員600名からリーダーの発見方法とその育成の仕方についてワークショップを行いました。生徒からは、本校の学校行事の進め方を参考にしたり、ワークショップ型の人材育成を提案したり、段階を追った面接方法などの発表がありました。倉本氏からは、生徒の提案で実際に三ツ星ベルト㈱で実践されていることや、興味深い提案についてふりかえっていただきました。以下は生徒の感想です。
三ツ星ベルトさんのお話を聞いて学んだことは、まず、様々な分野において製品が使われているということです。ベルトだけでなく〝金属ナノ粒子関連製品″などの新しい分野にも手を入れているのだと知りました。一つの物に執着するのではなく〝今何が必要で何を求めているのか″を見極めて、新製品の開発に取り組むことの大切さを学びました。次に海外に進出する理由を学べました。私の意見としては、コスト削減、資源問題の都合で海外に進出するのだと思っていました。しかし、それ以外にも理由があり、1つは「リスク分散」2つ目は「お客さんのすぐ近くでやるため」3つ目は「コスト削減」が主な理由として挙げられていました。やはり、常に「最悪なパターン」を想像して物事を進めなければならないと思いました。また、グループワークをして、NASAのことを具体例にして意見を言っただけなので、もっと話によれるように、今の海外情勢についてもっと学んでいきたいと思いました。グローバル化が進むと同時に、現地の人とのコミュニケーションを築くことが大切であり、あいさつのできるなどの日本人の良いところを取り入れて、企業の発展につとめていけないことを感じました。
地元から発展した大企業の話だったのでとても興味深かったです。でも、長田から始まったのに神戸工場がそんなに盛んでなかったのが、コストのことや、便利さを考えると仕方のない事なのかもしれないけど、少し寂しく思いました。滅多にお会いできないような方の講義をきけたのは良かったものの、質問する時間がなかったのが惜しかったです。「現地の人のリーダーを育成するために」というワークショップをしたけど、私は頭がかたくてなかなか新しい考えを出すことが出来ず、歯がゆかったです。だから、これからもっとSGHで紹介されるようなワークショップに行ったり新聞を読んだりして考え方を広くしたいです。それと、リーダー育成のときに「現地の人に日本語、日本の文化を学ばせる」という意見が多くのグループで出ていたけど、それは私たち日本人も同じで、こちら側も知って理解しないといけないと思いました。私が将来海外で働きたいので、色んな国の文化や宗教を学びたいです。
今日のお話を聞く前の事前学習として、コンピュ-タ室で長田の産業を調べてみると、ゴム産業が盛んだったことが分かりました。そして今日はそれがどこの会社が何年に何をしたのかという詳しいことも教えていただきました。今まで全く知らなかった兵庫の地元について知れたので良かったです。グループワークでは、自分がリーダーになった時の事を想定してしっかりと考えられたと思います。外国人とは考え方も違うので教育したりするのは大変だけど、その壁を乗り越えて理解してもらった時の達成感はすごいんだろうなと思います。私も将来外国人とコミュニケーションを取るような仕事に就きたいです。そして会社のために意見を言えるようになりたいです。あいさつはどこの国でも周りの人を良い気持ちにできるということを改めて知りました。「あいさつ」を通して日本はもっと国際協力を行って、他国に信頼を得ることができるのではないかなと思います。今日はじぶんの将来について考える、本当に良い機会になりました。
今日は主に三ツ星ベルトの事業のグローバル展開について学びディスカッションをした。特に印象に残っているのは、グローバル展開をしている企業でもその事業にあたって課題がたくさんあり、もっと努力が必要と考えていることだ。現地での環境・文化などの違いから相手を未だ理解できていなく、真のグローバル化はできていないことがわかった。私はSGHで企業の海外戦略を研究するにあたって企業がグローバル化を押し進めるのは賃金や労働力の問題ではなく現地の様々な考え方や文化なども取り入れるためと考えてきた。今回、ディスカッションをして現地のリーダーを発掘、育成するアイデアを出したが自分も含め日本人の選考基準とあまりかわりがないように思えた。更に研究を深めていくためには様々な異文化を吸収し、日本にいては気づけないような見方をしなければいけないと思った。これからは日常生活から自分のアンテナを広げて情報を広げて情報を集めていきたい。
以前、三ツ星ベルトの事前学習の時から話を聞くのは楽しみでした。平成25年~26年の間に売上がおよそ15%上がった理由を聞けませんでしたが、自身の研究テーマ「多文化共生」につながる話を聞けて、とてもよかったです。また、グループ活動の発表をしましたが、他のグループの発表を聞いて自身のプレゼン能力の低さ、話し合いの不慣れさを強く実感しました。どちらも、私がSGHを通して身につけなければならないと思っている重要なことなので、今後に活かしていけたらと思います。三ツ星ベルトさんのグローバル事業の工夫、そして課題についての部分は、とても興味深かったです。特に課題の部分では、国が違うことによる価値観の違い、言語の違い、宗教の違いなど、これは私の研究テーマにあることで、どうすればいいのだろうと疑問に思っていました。それをグループ活動や三ツ星ベルトがどのような取組をしているかなどを聞けて本当に勉強になりました。
今日の授業では、長田の産業の歴史から三ツ星ベルトについてや、海外進出についてのことも学ぶことができました。長田の産業の歴史としてマッチが有名だったということは初耳で、またそれがゴム製品が根付くきっかけになったというのも興味深かったです。そして、三ツ星ベルトについてでは、三ツ星ベルトの基本理念や基本方針、社章の意味などを知ることができ三ツ星ベルトの営業品目なども知ることができました。営業品目の多さには特に驚きました。そして、話し合い1の「海外比率が上昇している理由」では、自分のグループでも3つ以上意見が出て良かったと思います。この話し合いでは、次の3つの海外進出の利点が分かりました。1つは様々な海外進出をしている日系企業の近くの工場で製品を作ることで輸送などのコスト削減ができることです。2つ目は、人件費が日本よりだいぶ安いことです。3つ目は工場が世界各地にあることで、天災や事故による生産ストップが回避でき売り上げが安定するということです。しかしその一方で海外進出における問題として日本人が少ないことや海外赴任年数の長さ、日本人の宗教に対する知識の少なさ、最低賃金の上昇が挙げられました。これをもとに話し合い2で「リーダーの発見・育成方法」について話し合い自分の意見をしっかり述べて発表できました。また、発表では他の班の発表を聞いて自分の考えの足りていないところが分かり次からの話し合いの参考になりました。
三ツ星ベルトには海外拠点が11か所あり、生産量と働いている人の数は国内よりも海外の方が上まっている。海外拠点の利点は①輸送コストが安い②人件費が安い③日本や世界で何かあったときにリスク分散できる、である。逆に欠点は①少ない日本人が多くの現地の人をまとめている②海外赴任の年数が長くなる③それぞれの宗教や考え方が違うため意見の歩み寄りがしにくい、である。特に③は大変で、最低賃金を決める会議でももめるらしい。でも、現地のリーダーを育成するために最近では社長の次のトップで事実上経営のトップである取締役に現地の人が選ばれたりもしている。
今回はグループワークの時間が長く、班の人とたくさん意見交換ができてとてもおもしろかったです。一人一人が自分の考えを持っていたのでたくさんのアイデアがでたり、ぶつかって歩み寄ったりして良い案を考えれたと思います。倉本先生のお話も新鮮で全く飽きませんでした!グローバル化とよく言われていますが、会社の立場から見てグローバル化の何が利点で何が欠点なのかを整理できたのは有意義でした。またいろんな視点からそれらを見てみます。
今日は三ツ星ベルトさんの製品についてや会社で取り組んでいることについて学びました。長田では初めはマッチ産業で栄えていたことを初めて知ったので驚きました。また、ゴムで作られたベルトは、とてもたくさんの製品で使われていて、それなりのメリットがあることを知りました。そして海外での生産量が多いことについても販売先の会社の工場の近くで生産し、すぐに納入できるようにするという意図があることを知り、たしかにそのとおりだと思いました。最後にはグループワークで「もし、インドネシアで600人の従業員からリーダーを選ぶことになったら」ということで私たちのグループは15人のリーダーを選ぶことにして話し合いを始めました。案としては、グループに分けて企画を作ってもらったり、面接等をして選び、日本や会社のことについて学んでもらうという育成方法を考えました。実際にも行われているやり方と似ているところも多くあって、しっかり考えられたのでよかったです。