平成27年8月8日グローバルリサーチ FW「すべての子どもにやさしい世界を」

神戸市立海外移住と文化の交流センターにおいて、グローバルリサーチ受講生(1年生)5名が、ユニセフ国際セミナー「すべての子どもにやさしい世界を」に参加しました。はじめに日系ブラジル人3世で中学校教諭の伊木ロドリゴ先生の講演を聞きました。ロドリゴ先生は1996年に10才でブラジルから来日し、言葉の壁にずいぶん悩まれたそうです。そして、15才で白血病を患いながらも生きるために必死に治療にしている最中に、日本の自殺者3万人のニュースを見て、生きることや夢を語ることの大切さを伝えるために教師を目指されたそうです。会場にはたくさんの日系ブラジル人の子どもたちが参加しており、ロドリゴ先生は「Think,Try,My way,Dream big」と子どもたちに語りかけました。

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次に、松原ルマさんから日系ブラジル人としてのアイデンティティーの難しさについてお話がありました。ルマさんは9才のころに母(松原マリナさん:関西ブラジル人コミュニティーCBK理事長)に連れられて母語教室に来たが、ほとんど生まれも育ちも日本のルマさんはなじめず、中学入学と同時に母語教室をやめたことを告白されました。続いて、グループに分かれて議論しました。本校生徒は「在住ブラジル人として~大切にしてきたこと~」「聞いて聞いてロドリゴ先生~わたしたちの夢」「CBKが支えてくれたこと~将来に描いた希望の道~」のテーマに参加し、意見交換を行いました。

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以下は生徒の感想です。

今回は本当に参加してよかったと思いました。特にロドリゴさんのお話は心に強く残るものでした。10歳という歳で日本に来て、たくさんの苦労をされているなかで夢を叶えていて、私ももっと頑張ろうと思いました。またイギリスに留学するという新たな夢も叶えようとしていて本当にすごい人だと思いました。グループトークでは私と同じ歳でも全く異なる境遇である内山さんの話を聞くことができました。その話ではやはり信頼関係が大切だと言っていました。しかし島国である日本は他の国ほどハーフの人や日本に住む内山さんのような外国人の方を受け入れる制度がなく配慮がない。少しでも内山さんがされてきた苦労をする人が減るように日本はもっと考えていくべきだと思います。最後のロドリゴさんのお話では病気と死以外は努力で何とかできると言っていたのが印象です。しかし三万人の人が一年間に自殺しているという日本です。私も自分ができることをして、誰かの役に立ちたいと思いました。ロドリゴさんの話でまだまだ自分は頑張れると思えるようになりました。自殺したりする人が少しでもへって欲しいと私も思います。

伊木ロドソゴ先生の話で、病気になりながらも自分よりも他人のことを考えて行動し、自らの夢を変え実現させている姿に強く感銘を受けました。今自分が勉強しているのは、他でもなく自分のためなのだということを教えて頂きました。グループワークでは、内山ジュリアナさんを中心に、内山さんの将来や今までの事だけでなく、日本とブラジルの違いや日本の体制の話をしました。その中で、日本は受け入れると言いながら受入体制が全然整っていないという話題が挙げられました。また内山さんの人生の中で、日本人の血で、ブラジルで育ったがために、ブラジルでは「お前はブラジル人じゃない」日本では「あなたは日本人じゃない」と言われ、いじめられた経験があるらしく、それを聞いてそのような思考回路を中学でもする日本人の子どもはまだまだ幼稚なのだなと思うと嘆かわしくなりました。日本人だけでなく、もっと全国、世界中でいじめをなくすための対応等をすべきだと思います。いじめの概念は差別にも通じるものがあり、その境遇にある人々の心情を理解しなければ難民受け入れや、その対処もできないと思います。

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