本校同窓会館ゆ~かり館において、創造科学科4期生(1年生)が創造基礎Aの授業で模擬選挙を行った。各班がそれぞれ政党になりきり、班から1名が模擬代表として演説を行った。政党については、模擬選挙ネットワークの教材を活用し、自由民主党、立憲民主党、社民党、日本維新の会、国民民主党、公明党、日本共産党に班分けをした。事前学習で、各党について選挙時に政党ごとに配布された資料やHPから調べて、綱領・経済政策・福祉政策・外交政策・その他の主張の項目についてまとめた「政党カタログ」を作成した。そのカタログと模擬代表の演説をもとに評価を行い、休み時間を利用して模擬投票を行った。投票結果は以下の通り。
自民9、立憲2、社民0、維新11、国民4、公明2、共産7、白票1、棄権2
〈生徒感想〉
自分は演説する側の立場だったが、自分の後の演説を聞き、演説に信頼性を持たせるためにはゆっくり具体的な数字を示して話すことが大切だと思った。当然のことではあるが、強調すべき(例えば重点を置いている政策など)ところはゆっくり、何度も繰り返して話すことが大切だと感じた。投票するに当たって、やはり話した内容だけでなく、候補者の姿勢や自信を持って話しているかどうかというところが大いに影響した。話す内容に自信を持っているかどうかは話し手の信頼性に関わってくるのだろう。
僕が演説の原稿を考えたとき、YouTubeでの街頭演説や公明党のパンフレットを参考にしました。動画での演説は話の間のとり方、自分の党の政策の解説も上手で、他の党との比較もしており、何より説得力があるなと感じました。その秘密は「~ではないでしょうか」といった呼びかけなど、話し方にあるのだと思い、僕も演説で抑揚や話し方を意識するようにしました。他の班の演説を聞き、問いかけをしていたり、強調の仕方などが皆上手で、説得力、誰かに訴えかける力はすごいなと感じました。僕も上手な話し方をする人の政策を応援したくなりました。
全ての人が納得するような政治をすることの難しさを感じた。自分の考えていた方向と真逆のつっこみが来たりと、様々な目線で考えることの重要性と難しさを感じ、また、自分が思い描く街にしたいのなら、選挙などで自分たちが声を届ける必要があると強く感じた。そして、正しく投票するために、政党の方針を調べることが大事だと思った。そして、私は今後の日本の政治を安定させるには地方分離にすべきだと強く思った。様々な立場の人々のありとあらゆる意見を一つの政府のみで対応することはほぼ不可能なのではないか。特色のある地域の政治で、ニーズに合った政治ができれば、それがベストなのではないかと感じました。
「財政シミュレーション」をしてみて、消費税増税は必要なことだと僕は感じた。今回の模擬選挙や政党カタログでいくつかの政党が消費税を減らしたり、軽減税率をなくすといった公約を掲げていたが、それによって減った税収をどのように補うのかがほとんどの政党で明記されておらず、有権者に対する点数稼ぎのようにしか見えなかった。
私が模擬選挙を経験して、実際に選挙で投票するなら、自分が1番気になる項目についての各政党の政策を知る準備、つまりパンフレットなどの情報収集が必要だと感じた。また、得票数が僅差である場合は自分の1票で与党が決まる可能性もあるから、安易な気持ちではなく、慎重に投票をする必要があると感じた。
演説を聞いているときは、各政党のポスターや代表者のイメージを強く持っていたが、いざ投票するときに候補の政党名を見ると、全て同じフォントと大きさで書かれているから、なじみのある自民党や公明党に目がいってしまう。よく比較して決定しておかないと迷った末、強力な政党に票を入れてしまうと思った。各党の違いを明確に自分なりに解釈して、自分が良いと思う未来と一番近い政策がある党を予め決めておくことが必要だ。