平成31年4月17日 創造応用ⅠS 化学①

本年度最初の創造応用ⅠSは、本校化学教室で、創造科学科3期生(2年)理系選択者24名を対象に、授業を行った。最初にガイダンスを行い、科目の目標や年間計画について話を聞いた後、2~3人グループに分かれて化学実験による探究活動を行った。

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今回の課題は「食塩を用いて最大電流を通す電池を作成しよう!」というテーマで、最初に電池の仕組みや電流について講義を聞いた後、グループで課題に取り組んた。この課題を解決していくうえで、電極板は亜鉛と銅、薬品は食塩のみ、溶媒として希塩酸を用い、溶質としての食塩と希塩酸との合計質量は100g、という限られた条件の範囲で装置を組み立て、各グループで議論しながら工夫し、仮説の設定 → 実験 → 仮説の検証 → 考察 のサイクルを重視して実験を行った。先生チームも参加し、生徒たちは最大電流NO.1を目指して、先生方とも競争しながら、コミュニケーションを大切にし議論と失敗を繰り返した。これまでの実験とは異なり、課せられた条件以外は自分たちで実験器具や手順を考え、食塩の溶解度や溶液の温度、電極の形状など現段階で自分たちが知っている知識を活用しながら理論に基づいて工夫を凝らし、各グループで最大電流値にこだわって課題解決を試みた。

〈生徒感想〉

今回の実験で最もためになった点は、仮説に対してきちんと数学的にアプローチしていく大切さです。私たちの班は塩酸に塩化ナトリウムをたくさん入れていこう、水溶液中にイオンを増やそうと考えました。塩酸はほとんど水だということが分かったので、資料集の塩化ナトリウムの溶解度から100g中の塩酸と水酸化ナトリウム理想の割合をまず計算しました。結果的には塩化ナトリウムが溶けきらないのではないかと少し塩酸を増やしましたが、ほとんど飽和している状態まで突きつめました。隣の班は大体で50:50にしていましたが、きちんと計算して目標とする数字があることでギリギリまで攻めて生徒の中では一番大きな電流値を得ることができました。ある程度の考え方の方向性が合っていたこともわかり、達成感が大きかったです。自分の中で見つかった課題は、電気が流れる電池と流れない電池の判断理由をきちんと書けなかったことです。こうだからこうだろうと思っていても少し自信がなかったり化学の授業で勉強したはずの用語が抜けていたり、簡単な発想なのに思いつかなかったりしたことが悔しかったです。難しく考えてしまいやすいなと思ったので、もう少し頭を柔らかく探究活動に臨みたいと思いました。また、理由を書けなかったことに関して口ではこう思うからだと説明することはできても文字におこせずもどかしい思いをしました。きちんと授業で得た知識をため込んで、実践的に使えるようにしようと思いました。

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