三浦化学工業所において、創造科学科3期生(2年)の1班5名が「地場産業の靴をいかした隠れヲタクグッズを作ろう」をテーマにして、同代表者の三浦泰一氏にお話を伺った。今回は、生徒が作ったイラストやサンプルから選んだ素材で実際にケミカルシューズを作っていただいた。この靴は楠木正成にインスパイアされて隠れヲタクグッズとして発案されたため、生徒は「嗚呼忠臣楠氏之靴」と名付けた。生徒は今後SNSを中心に宣伝をしていく予定である。
神戸新聞NEXT「『靴のまち』長田をPR 兵庫高生と地元企業が試作品制作」〈外部リンク〉
〈生徒感想〉
僕たちのデザインが実際に形になっており、僕たちのこれまでの活動が認められたようで非常に嬉しく感じました。三浦さんはこれまで品質や内面にこだわった靴作りをしていたそうです。しかし今回の僕たちの提案やデザインを通して「遊び心」を思い出せたとおっしゃっていただきました。僕たちの研究テーマが「三浦さんのハートに火をつけろ!」だったので、今回そういった前向きなことをおっしゃっていただけたのは僕たちにとっても目標の達成であったと言えると思います。これから僕たちは広報に専念し、SNSなどを利用しながら身近なところから広めていければと考えています。
完成した靴を見て、自分は心から三浦さんに感謝しました。自分たちの研究活動は動きがない期間が長くあり、三浦さんには待っていただいていたので、それに関してはとても申し訳がないという気持ちでした。それでもやっぱり自分がデザインしたものが実物となって目の前にあると嬉しいかったです。今まで何度も案を練り直し、三浦さんと一緒に作りあげたことはとても価値のあることだと思います。とくに、作る過程において、長田の靴の分業制のいいところと悪いところのどちらも身をもって知ることができました。部品のひとつひとつ、また部品を作るための機具も、それを作る専門の人が居なくなってしまうとものづくりはストップしてしまうと知りました。専門の人がいることによって、それらが質の良いものになります。長田の靴の質が良いのはこういった点も関係していると思います。また、テーマ設定の難しさも感じました。難しいテーマに決めてしまうと、なかなか広げることができなくて、進まないこともありました。こういった研究をするにあたって、はじめにどういったテーマに決めるかがその後の活動を大きく左右するとわかりました。大変なこともたくさんありましたが、活動は楽しかったし、何より自分たちでデザインした靴を実際に作っていただけたことで、研究が現実みを帯びることができたので、三浦さんのおかげでこの研究は形作ることができたと思います。