本年度最初の創造応用ⅠSは、本校化学教室で、創造科学科2期生(2年)理系選択者対象に、授業を行った。最初にガイダンスを行い、科目の目標や年間計画について話を聞いた後、2~3人グループに分かれて化学実験による探究活動を行った。
今回の課題は「食塩を用いて最大電流を通す電池を作成しよう!」というテーマで、最初に電池の仕組みや電流について講義を聞いた後、グループで課題に取り組んた。この課題を解決していくうえで、電極板は亜鉛と銅、薬品は食塩のみ、溶媒として希塩酸を用い、溶質としての食塩と希塩酸との合計質量は100g、という限られた条件の範囲で装置を組み立て、各グループで議論しながら工夫し、仮説の設定 → 実験 → 仮説の検証 → 考察 のサイクルを重視して実験を行った。先生チームも参加し、生徒たちは最大電流NO.1を目指して、先生方とも競争しながら、コミュニケーションを大切にし議論と失敗を繰り返した。これまでの実験とは異なり、課せられた条件以外は自分たちで実験器具や手順を考え、食塩の溶解度や溶液の温度、電極の形状など現段階で自分たちが知っている知識を活用しながら理論に基づいて工夫を凝らし、各グループで最大電流値にこだわって課題解決を試みた。
<生徒の感想>
実験を正しく、道筋たてて進めることにが重要だと感じた。1回目の時に電流が流れず、その後の実験内容や順序があやふやになってしまった。きちんと最後まで計画的に実験をできるように心がけたいと思う。
自分たちの班の最後の実験で、1つ前の実験でどうなったから、次はここをこうやって改善して、またここは、こうやって付け加えることでやろうといった自由な発想ができた。また、理科室の中にあるものなら何を使っても良いと言われたので、今までの普段の化学の実験とは、また違ったおもしろさや興味がでてきました。一番興味深いのは答えがなくて、何をしたときに最大の電流が流れるかが分からないことです。