本校化学教室において、グローバルリサーチⅡ受講者(2年)40名が、それぞれの取り組む課題研究のポスター発表会(発表8分、質疑応答2~3分)を行いました。また、龍谷大学経済学部 講師の川元康一氏をお招きし、ポスター発表の様子を見ていただき、質疑応答にも加わっていただきました。
最後に、川元先生の研究「社会的地位選好の存在する世代重複モデルにおける、出生率促進政策の厚生効果について」を例に挙げて、研究の深め方の講義をしていただきました。
〈川元先生の講義に対する生徒の感想〉
一般的な課題が本当に問題なのかという疑問をもっていて、枠にしばられていないと思った。常識にとらわれたままだと新しい発見は得られないから、初めから枠にとらわれないようにしなければならない。また、今私たちが研究している中では、課題を見つけて解決方法を考えるだけで自分たちの仮説などがなかったので、これから研究していく中でそういったものも入れていきたい。
川元先生が話されていた研究の内容については難しくて理解しきれない部分があったが、研究を進めていくうえでの流れがすごくわかった。最初、研究の題名だけを聞くと、ざっくりとしていて何を話しているのかはイマイチわからなかったが、仮説、分析と進むにつれて焦点が絞られて、とてもわかりやすかった。
内容は難しいように見えたが、わかりやすくかみくだかれていて、私でも理解できた。また、川元先生の研究ももちろんだが、私たちに対してのメッセージとして、結果は必ず自分の思う通りにいかない、逆に、自分の予想とは大きく異なった結果がでることが多く、それが研究のおもしろさであるのだと聞いて、とてもこれからの自分の研究に意欲がわいたし、研究のおもしろさがわかった気がします。
理論がなかったら、この世の中は、勘に頼ることになる。理論って大切だなと思った。経済学の研究では、主にこの政策が今の日本にどのように影響をもたらすかということであった。「政策導入後の便益とコスト代を比較する」ことは、大事だと思った。社会的地位選考とは、自分はほどほどに稼いだとしても、暗黙のうちに他者を意識して、過剰に働こうとすることであり、確かにこれは、子どもの出生率を下げることになるだろう。だが私は、例えば「プレミアム・フライデー」とか設定したにも関わらず、職の環境、例えば、残業とかは変わっていないように思われる。私の意見は、もっと社会保障を充実すべきなのではと思いました。
少子化を改善するために、仕事をやり過ぎないなんて、面白い発想だと思いました。少子化はよくないって世間一般では言われているけれど、本当にそうかなと常識を打ち破っていくことから研究は始まるんだと知り、僕たちも常識を打ち破る要素を研究の中に入れられればいいなと感じました。経済学の話は初めて聞いたけれど、計算をもとに、最も正確な推論を立てているから、僕もできるようになりたいなと少し思ってしまいました。インターネットの情報がどれだけ信用できるかという話もとても参考になりました。