平成28年10月31日 グローバルリサーチⅠ「三ツ星ベルト㈱における地場産業の歴史と事業のグローバル展開について」

本校同窓会館ゆ~かり館において、グローバルリサーチⅠ受講者(1年)40名を対象に、三ツ星ベルト株式会社人事部長の倉本信二氏をお招きし、「三ツ星ベルト㈱における地場産業の歴史と事業のグローバル展開について」というテーマでお話をしていただきました。長田のゴム産業の歴史や三ツ星ベルト㈱の概要やベルト製品群、海外展開の要因などについてお話していただきました。また、インドネシアの工場を対象に賃金上昇にともない、三ツ星ベルト㈱は現地労働者の獲得競争している現状について解説していただきました。そして、現地労働者から選ばれる企業となるために、労働者にとってどのように「ステータスの見える化」をしていくかについて生徒同士で話し合いました。

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〈生徒の感想〉

今回の講義は、大きな収穫が多数あった。教科書には載っていない、企業が直面した問題や事実。企業にとっての最大の目的「利益」をどのようにしてより多く生み出すか。いろいろな人の工夫や努力、情熱が伝わってきた。私自身、とても驚いたことが2つある。1つ目は海外進出のデメリットの大きさ。てっきり海外進出した企業は、一流の企業となり、売り上げも鰻登りになるだろうと思っていた。しかし、予期しない現状がそこにはあった。なぜ文化の違いで、こんなにも日本人と現地の人との間で大きな壁が隔たるのか。2つ目は営業の難しさについて。社員一人ひとりの「ステータス」を考えること。これが生産の効率を上げ、売り上げにつながるということも驚いた。やはり、営業においても、グローバル化においても、相手を尊重することが大切なんだと思った。

やはりどこの企業でも東南アジアの賃金上昇に悩まされているということが一番印象に残った。他にも様々な課題があり、簡単に海外進出することが難しくなっていることがわかった。「ステータスの見える化」について話し合ったが、三ツ星ベルトさんは、賞金を与えたり、プレゼンの大会を開いたり、工場を綺麗にさせるなど、多くの工夫をしていることがよく分かった。そして、そのような工夫をしなければならない状況にまでなっているということも分かった。

今日の三ツ星ベルトさんのお話で一番驚いたことは、昔より海外進出が難しくなってきているということです。例えば、安価な労働力として求められていた東南アジアの諸国でも、賃金が抑えられなくなってきているばかりか、日本は企業として「選ばれる側」になってきているというのにはびっくりしました。だからこそ、「ステータスの見える化」の重要性は高いと思いました。会社の「見える部分」をどう変えていくかが今後の課題だと思いました。そして、今現代の産業は社会の授業で学ぶこととは全然違うなと思ったので、自分が知っていることの範囲も狭いなと思いました。今まで社会の授業で習ってきた、「安い賃金で労働力を得られる」便利なだけの国なんて考え方が元々おかしかったのかもしれません。

今回の話の中で、企業の海外進出についてのことが印象に残っている。企業が海外進出することの一番の魅力は人件費が安く済むところだと思っていた。でも実際は主な進出先である東南アジアの国々の賃金は急激に上がってきていて、利益を得づらくなったということがわかった。賃金交渉でも、上昇を会社側が抑えるためにはお金だけではなく、文化や宗教など労働する国のことをよく知り考えて対応することが大切なんだと思った。東南アジアの国々の生活水準が上がっているのを悪いとは思わないが、それによって日本の企業が首を絞められているのかなとは思う。工夫をどんどん考え出さなくてはならないので単純ではないと感じた。

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