本校会議室において、本校グローバルリサーチⅠ受講者(1年)40名を対象に、多文化共生センターひょうご代表の北村広美氏をお招きし、「地域における多文化共生」をテーマに講義とワークショップを実施しました。
訪日外国人や外国人受け入れの歴史や在住外国人の現状、在住外国人の方が抱えている課題や神戸在住の外国人の現状と課題をお話しいただきました。その後、阪神淡路大震災において多くの外国人住民(日本人より死亡率が高い)が犠牲になったお話の後、「災害!みんなで助かろう」と題したワークショップを実施しました。多文化共生の観点から災害時にどうすれば多くの人が助かるのかをグループに分かれ考え、発表を行いました。1年生の生徒にとっては、今後の研究活動に大いに役立つ授業となりました。
〈生徒の感想〉
他の班の意見の中で素晴らしいと思ったのは、「外国人用の災害アプリを作る」という意見です。インターネットが重要な情報源の1つとなっている現代において、アプリを使うというのは非常に効果的だと思いました。地域の人々とどうしても連絡が取れない時、アプリが大変役に立つと思います。また、多文化共生について、災害の側面のみを考えたとしても、こんなにも難しいものなのかという印象が残っています。外国人の方々への災害時のケアは危機的状況にあり、すぐにでも対策を考えなければならないと思いました。
外国人が災害時に困らないようにするための方策を考える活動では、たくさん案が出てきました。そして、その分だけ私たちや日本という国全体が災害時の外国人のケアという問題に対して何もできていないということを痛感しました。多文化共生はこれからの世界を考えるうえでとても重要な事柄だと思います。そのため、しっかり問題点や解決策などを考えていきたいです。
多文化共生という言葉を初めて聞いたわけではありませんでしたが、災害時の対応については参考になることがとても多く、聞いていて興味深かったです。また、こういったワークショップで学んだことを、知人や家族に伝えていきたいなと強く思いました。もし自分が災害にあった時、自分が助かるのももちろんですが周りに住んでいる外国人の方々と一緒に助かることができたらいいと思います。今回の講義は自分の中で何が一番大事なのかを考えさせられるとてもいい機会になりました。これからも多文化共生について学んでいき、より良い社会をつくっていけるようにしていきたいです。