今日、12月10日、2学期末考査が終わりました。帰宅する皆さんの顔はどこか、ほっとした表情をしています。気持ちはわかります。今日ばかりは勉強のことは少し忘れてゆっくりしてもいいと思います。
さて、神戸市内のある県立高校が新型コロナウィルスのクラスターの発生により学校閉鎖されていることは皆さんもニュースで知っていることと思います。私の知る限り、本県で最も厳しい処置となっています。毎日、ニュースでは全国の感染状況が伝えられ、感染者数が増加し、第3期の拡大期に入ったと言われています。皆さんは三密を避ける、マスクを着用する、手指の消毒をするといった感染防止策をとっていますか。今、一度これらを心がけて下さい。
それには理由があります。年末年始を迎えるからです。古来より年末年始は1年のはじまりを迎えるためにいろいろな準備をし、そして家族や親戚、友人など多くの人が集い、新年を祝う時期です。毎年、初詣の人出が何万人だったとかよくニュースで流れますよね。でも、この年末年始だけはこれまでと違った姿勢で臨んで欲しいからです。
これにも理由があります。新型コロナウィルスの感染拡大を防ぎたいからです。もっと話を絞りましょう。本校でのクラスターの発生をなんとしても避けたいからです。それは1月に第2学年の修学旅行、1月から3月にかけて第3学年の受験を控えているからです。感染者の多い北海道への修学旅行を中止にした高校は近隣でも複数あります。本校は北海道ほど感染者の多くない方面への旅行を計画していますから、今のところ実施の予定ですが、予断を許しません。また、3年生の皆さんの中にはこれから受験を迎える人たちもたくさんいます。受験は高校生活3年間の努力が試される非常に大事な勝負の場です。私は修学旅行にせよ、受験にせよ、どちらも皆さんにとって大切な行事であり、勝負の場です。それらを控えた生徒の皆さんに安心して修学旅行、受験に臨むことを願っています。
では、私たちはどうすればいいのでしょうか。去年までと違う行動を一人一人がすることです。具体的に言います。感染拡大を防止することです。「いつ」「どこで」「誰が」感染しても不思議ではありません。特に大人数で集まったり、飲食したりといった場面が感染しやすいと言われています。年末年始はこうした機会がどうしても多くなりがちです。ですから今年ばかりはこうした機会で規模を小さくしたり、不要不急の外出を控えたりするなど「感染しない」「感染させない」努力をして下さい。
コロナ禍はいつか必ず解消します。それまで私たちを含めて全世界の人々は「我慢」しなければなりません。感染したことによって命の危険にさらされる可能性のある人がいる限り、我慢しなければならないと思います。
期末考査も終わり、気持ちが緩むのは仕方がありませんが、どうか、感染防止だけは心に強くとめて、日常生活を送って下さい。私の心からのお願いです。よろしくお願いします。
令和2年12月10日
兵庫県立赤穂高等学校
校長 行本 健一