兵庫県立西宮苦楽園高校が設置されました。
皆さまこんにちは。
県教育委員会発表の「県立高等学校教育改革第三次実施計画」に基づき、「次世代にたくましく生きるための真の力とは何か」を問い続けながら、県立西宮北高等学校と県立西宮甲山高等学校の両校で、約3年の年月をかけて発展的統合校開校の準備を進めてまいりました。そして、「デジタルスキル」×「探究的な学び」をグランドデザインの柱とする兵庫県立西宮苦楽園高等学校が令和7年1月1日に設置され、新たな一歩を踏み出しました。
私たちは今、AIの台頭などの技術革新、紛争や貧困、気候変動や災害など地球規模の課題に直面しており、国内においては少子高齢化、訪日外国人や外国人人口の増加など社会構造が急速に変化するなど、これまでの経験値が通用しない変化の激しい不確実性の時代を迎えています。こうした社会では、状況を分析し、多様な他者と協働して新たな解決策、最適解を導き出す力や、誰かに教えてもらうだけでなく、学ぶことを自分で設計し、評価し更に学んでいくという「自律した学び」が必要であり、これこそが、「探究的な学び」を西宮苦楽園高校の中核に据えた理由です。更に、精神的、身体的、社会的に健康で幸福な人生を追求するWell-beingを実現するためには、進路に関わりなく、プログラミングやICT、ビッグデータの活用などの「デジタルスキル」を身に付けることは、これからの時代に必要不可欠です。
私たちが目指す新しい学びを環境面で支えるために、文部科学省の事業である「DXハイスクール」を活用し、ハイスペックパソコンが完備された探究ルームを新設する他、3Dプリンター、VR、ドローン、プログラミング用小型ロボット等の備品整備を現在進めているところです。また、全館の内装・外装工事、トイレ改修工事も進み、来年には320名収容可能な講義棟を建設する予定です。
「Think Globally,Act Locally」を志向し、社会とつながりながら「私は何者なのか」「何を成すべきか」「どうすればより良い未来を築けるのか」——それらの問いに真摯に向き合い、答えを探し求める。こうした成長の原動力となる真の学びを実現させ、100年先までも地域の皆さまに愛され必要とされる高校であり続けられるよう、教職員一同全力で取り組んでまいります。
西宮苦楽園高等学校のこれからに、どうぞご期待ください。
令和7年1月1日
兵庫県立西宮苦楽園高等学校 校長 宮本 美枝子
