北高 校長室から 116 「古寺山」登山

昨夜遅くに修学旅行から帰った来たばかりですが、今日は、「古寺山」(ふるでらやま)に登ってきました。

校門から北高を見ると、背景は、ズバリ「山」です。
「北高=周囲に自然・緑が多い」とのイメージを生み出している理由の一つでしょう。

北高の背後に見える山は、「逢ヶ山」(ほうがさん)といいます。
そこから視線を右にずらすと、隣にもう一つ山がありますが、それが「古寺山」なのです。
標高636mとのことなので、低すぎず高すぎず、「手頃な」山ですね。

北高の地元、唐櫃台には、長い歴史を持つ「古寺山くらぶ」という山歩きのサークルがあります。
そのサークルを主宰されているのが、毎月「里山づくり」でお世話になっている、WさんやNさんなのです。

私も、ここ数年「山歩き」をしていて、お誘いを受け、去年の8月に初めて参加させていただきました。
毎月1回、集まって山歩き等をされているそうですが、私は9月以降今回まで、予定が合わずに参加できずにいました。

毎月の例会では、唐櫃台駅前に朝9:30に集合し、駅前のコープで買い物をしてから山に向かうそうです。
今日もそうだったのですが、山に向かう途中、まず、北高のすぐ下にある「布土の森」に立ち寄りました。

★この「布土の森」(ぬのど/ののど のもり)は、実は非常に歴史的なポイントです。
やがて、北高のウェブサイトかこのブログで詳しく取り上げたいと思っています。
でも、今日は触れないでおきます(笑)。

この「古寺山くらぶ」のメンバーの多くは、退職された方々ですが、植物・水生動物や歴史などに関して、極めて高度な知識をお持ちの方々がおられます。
お仕事的に「専門家」ではないのですが、その知識の深さには本当に驚くばかりです。

古寺山に登るルートは、7本ほどあるそうですが、今日の私たちは、「表参道」と呼ばれるルートを辿りました。
阪神高速北神戸線の「からと東」ICの近くから登るルートです。

見慣れた景色を眼下に進みますが、ご存じでしょうか?
神戸北高がある「唐櫃台」に入るルート(道路)は、わずか2本しかないのです。

1本は、唐櫃台駅前の「唐櫃駅前」交差点から「上唐櫃橋」を渡って入るルート。
しかし、現在でも当時のまま、有馬街道も上唐櫃橋も道路幅が狭く、大型車の中には進入できない車両もありそうです。

もう1本が、上の写真の最後の2枚、からと東IC周辺から唐櫃台に入るルートです。
Nさんによると、50年近く前、神戸北高建設のための工事用大型車両は、この(現在の)からと東ICを通って唐櫃台に入っていったそうです。
もちろん、当時は、阪神高速北神戸線など影も形もなかったわけですが。

さて、途中、時々植物などについて解説を受けながら頂上を目指します。
下の写真の「ゆずりは」くらいなら、私も分かりますが、Nさんは、あらゆる植物について本当に知識が豊富です。

上の写真の中に巨大な岩がありますが、これが頂上で、この岩は、「修行岩」と名付けられています。
その手前の小さめの岩は、「清盛の涼み岩」とのことです。
昔から、多くの人々が山歩きに来られているので、有志の方々によって整備がなされています。

この頂上地点のすぐそばに「展望台」があり、そこで昼食を摂りました。
とても眺めが良く、眼下には、唐櫃ICから六甲山に向かう道路や「からと西」IC、遠くには、大池・花山あたりの街並みを見ることができます。

源平の時代には、この山に多聞寺があったそうで(だから古寺山?)、確かに山頂付近には、人工的な感じがする平坦な場所や土塁と思えるものが残っています。

帰りは、神鉄六甲駅を目指し、別のルートで下山することになりました。
途中、森が開けて北高が見える地点があり、野球部が練習している様子を見ることができました(下の最初の写真)。

最後に、上の2枚目以降の写真ですが、こんな交通量の多い道路の下に、こんな「地下道」があったとは、全く知りませんでした!
唐櫃ICから六甲山に向かう道路の下です。

「何のために造られた?」については、どなたも確かにはご存じではありませんでした。
「けもの道」にしては、大きすぎるし、「工事用」にしては、小さすぎる?
じゃ、我々のような登山者用??(笑)

できるだけ克明に記録をと思うあまり、長々となってしまいました。

今日は、サークルの名前でもある「原点」、古寺山に登りましたが、これまで、実に色々な場所に行かれているそうです。
でも、よくある登山サークルと違って、広範囲にあちこち出かけるのではなく、行き先は、原則として「北区」に限られているそうです。

同時に、「歴史的スポット」を踏まえた山歩きをされているのも特徴です。

またぜひ次の機会があれば、参加させていただきたいと思います。
皆さんも、「古寺山」登山、いかがですか?

兵庫県立神戸北高等学校
校長 長澤 和弥