学校長挨拶 福田 孝善(ふくだ たかよし)
福田 孝善(ふくだ たかよし)学校長 ご 挨 拶

兵庫県立生野高等学校長  福田 孝善

 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、教育現場にも深刻な影響を与えました。昨年度はコロナ禍による臨時休業からのスタートとなり、本校においても年間を通して様々な教育計画が変更を余儀なくされました。しかしながら一方で、成果が得られた面もあります。一例を挙げると、オンラインによる探究学習や国際交流、SNSを利用した授業動画配信、民間学習支援サービスの活用促進等によって以前から本校が取り組んできたICT活用を大きく前進させることができたことなどです。
本校では、令和元年度から3年間、文部科学省による「地域との協働による高等学校教育改革推進事業」推進校の指定を受けています。本事業では、朝来市役所や地元企業、各種団体、大学等とともに構成された「コンソーシアムIKUNO」と呼ばれる組織を中心として、「ゆめいくプロジェクト」と名付けた探究学習に精力的に取り組んでいます。普通科進学校としての学びを継承しつつ、それに加えて、次世代を生きる生徒たちに必要な課題発見解決能力やグローバル社会に適応できる人材を育成することは本校の責務であり、それを果たすために探究学習を通した生きた学びは不可欠であると考えます。昨年度はコロナ禍によっていくらか制約は受けましたが、関係団体の皆様のご理解、ご尽力のお陰で、生徒たちは実践的な探究学習に最大限取り組むことができました。本校が地元地域の方々にいかに温かく見守っていただき、そして応援していただいているかをあらためて実感した次第です。今後は地元地域との連携をさらに深め、地域課題の解決に協働的に取り組んでまいります。
本校は大正2年(1913年)の創立から今年度で109年目を迎える県下でも有数の伝統校であります。その間、数多くの優秀な人材を輩出し、卒業生は国内外、各方面で活躍しています。生野銀山の最盛期は7学級の時期もありましたが、閉山(1973年)を経て、近年は人口減少の影響もあり、1学年2学級となっています。そのような中、平成30年(2018年)度には「観光・グローバル類型」に改編し、2月入試で全県を対象とした生徒募集を行っています。「観光・グローバル類型」では、生野銀山や竹田城など観光資源に恵まれた朝来市にある生野高校から、地域の魅力を発信できる語学力やコミュニケーション能力、さらにはグローバルな視点を持った未来を切り拓く人材の育成を目指しています。一方、3月入試においては従来と同じ第5学区の複数志願選抜における「地域探究類型」として、基礎学力の充実を図りながら、新たに課題解決型の学びを採り入れ、解決策を提案できる発信力のある生徒の育成を目指しています。両類型とも、伝統校としての学びは継承しつつ、人的・物的両面の貴重な地域資源を最大限活用し、新たな時代に必要な力を育成することで生徒それぞれの夢の実現へと繋げていきます。『ゆめを育む生野高校』という本校のキャッチフレーズには、そんな想いが込められています。
これまでも、そしてこれからも本校は伝統に安座することなく、新しい時代をしなやかに生き抜く人材を育成するために歩みを止めることなく進化し続けます。今後の生野高校にご注目いただくとともに、引き続きご支援ご指導を賜りますようお願いいたします。

令和3年4月1日