本校同窓会館武陽ゆ~かり館において、創造科学科6期生(1年)を対象に、財務省主計局調査課課長補佐の岡本めぐみ氏から「日本の財政の現状・課題」というテーマで講義を受けた。1)財政の現状と課題、2)新型コロナウイルス対応と財政・経済への影響、3)将来を見据えた財政上の力点・経済対策について説明を受けたあと、質疑応答を行った。事前学習で11月25日に政府が閣議決定した「令和3年度補正予算(第1号)」について政策の優先順位について学習しており、それをもとに活発なディスカッションを行うことができた。
〈生徒の感想〉
今回で印象に残ったことは、受益と負担はセットであるという内容です。受益するには負担しなければならないという仕組みがあるにも関わらず、負担しても受益できないこともあるということを知りました。お金を多く持っている人の負担ばかりが大きくなって一部の人の不満がつもってしまうと思います。日本は、世界的に見ると、負担も受益も大きい国と、負担も受益も小さい国のちょうど間にいるとわかりました。受益と負担のバランスがとれるように、もっと日本の歳入が増える仕組みが必要だと考えました。
私たち国民にとって新型コロナウイルスは未知のことばかりだから不安が多いと思います。特に失業した人はどう生活していけばいいか苦悩ばかりだと思います。そのような中でこれからの新しいwithコロナの時代でどういったところにお金が使われていくのかは、とても重要なことだと思います。足元の課題、近い将来への課題、長期的・従来からの課題と3つに分けられていて、とてもわかりやすかったです。また先生がおっしゃられていましたが、コロナによって課題があぶりだされ、「日本の弱点」がわかりやすくなったと思います。それらをどんどん改善すると、コロナ前よりも発展した社会になると思いました。
実はコロナによる倒産や失業がリーマンショックのときに比べると酷い状況ではないということにびっくりしました。国の支援が厚いおかげであるのが分かったんですが、それは逆に国の負担がとても大きく、また国が耐えきれなくなり支援できなくなると今、支援のおかげで成立しているサービスはどうなってしまうのか不安なとこが多いことがわかりました。また、これからの世代が負担することになっている国債もどうなるのか、どんどん金額は増えていてこのコロナ禍でまた増え、どうやって返済するのか、もはや無理ではないのかとも思いました。戦後の話でありましたがハイパーインフレのような非常状況を生まないといけないのか、などとも思いました。
1番大切だと思ったのは、岡本さんが最後に仰っていた、一人一人が責任を持って政治に向き合う必要があるということです。私自身も、高校に入るまでは正直政治にはあまり興味がありませんでした。機会があって初めて政治に触れ、その大切さを知りました。選挙権を得るまであと2年もありません。国会は国民が選んだ政治家が議論をしていると考えると、自分の1票が何かを変えられるかもしれないと思い、大切にしたいと思いました。