令和3年7月29日グローバルリサーチFW「長田消防団」

 長田消防団第一分団詰所において、グローバルリサーチ受講生(2年)3名が、消防団及び女性消防団員について、神戸市長田消防団長の赤木氏はじめ、長田区で初めて女性団員となった第一分団部長の楯川氏、神戸市消防局長田消防署消防防災課消防第2係長の岡氏など8名からお話を伺った。生徒は次の質問を行い、回答を得た。1)消防団の人数、年齢層(消防団全体と女性)、2)消防団の人数が足りているのか、3)仕事内容や男女での役割分担、4)本業や家事の両立ができるのか、5)地域との信頼関係やコロナの流行での変化。また、ヒアリングのあとに、消防団が管理しているポンプを見学させていただいた。

〈生徒感想〉

消防団員の数は地方と都市部に大きな違いがあり、少子高齢化などで地方の方が若い男の人が少なく困っているイメージだったが、消防署の方がすぐにこれず、消防団が消火活動をする機会が多いのでむしろ若い男の人が多いということが分かり、新たな発見でした。事前にも調べていましたが、消防団は消防組織法に基づき全国の各市町村に設置されている組織のことで、消防団の組織や定員は、市町村の条例よって定められていました。神戸市は、市全体の消防団員の定数を将来的には見直し、状況に応じた定員改正を行う計画のようです。定員に対する割合を高めなければならないことが分かり、長田区消防団では入団促進検討プロジェクトチームを立ち上げ、現在では充足率90%以上を維持しています。しかし、男性が区外へ仕事に行くので数字上の人数は足りているが、昼間の時間は足りていないという現象がおきてしまいます。そのため、年齢層、性別、職種の消防団で偏りがないほうが矛盾が少なくなると思うし、ただ単に人数を増やせばよいというものではないということを知りました。

私たちは、人数を増やす取り組みをしようと思っていましたが、人数の問題はそこまで問題ではないと感じました。そのため、どこに視点をおき直すのか話し合って決めなければならないですが、私としては、女性消防団の人数を増やすよりも有事の時や昼間のときに女性消防団員の方とどのように協力して避難をするかということの方が大切だと感じました。

次に、女性の人数は少ないだろうと予想していましたが、やはり消防団員のなかでは女性の割合が低く、男性の割合が高いことが分かりました。一方で、消防団に女性は必要とされている事が分かりました。専業主婦の女性なら昼間にもその地域にいることが多いこと、また、男性より女性の方が住民の方からの安心感があり住民と消防団を繋ぐ大切な役割をしているからです。また、女性が消防団に入るには子供がいつでも預けられる環境、夫の理解など様々なことが必要だと分かりました。女性は労働基準法で守られているため現場での活動には一定の制限があることから、主な活動内容としては、広報や情報の収集、また昼間に地域にいることから学校での平日訓練など行っていることが分かりました。男性と女性でそれぞれ出来ること、得意なことが違うので効率の良い仕事分担が出来るんだと思いました。

最後に、消防団は地域のヒーロー的存在であり、地域で何か起こったら消防団の人なら知っている、消防団の人なら動いてくれているだろうと思われる存在であることを知りました。消防団に入るのは誰でもいいわけではなく、地域の人からの信頼があってこそだということです。また、消防団の一番の強みは地域密着型であるということも知りました。地域の人にとってより身近な存在になれるように救命体操や防災ソングなどを作ったりと、色々な活動を積極的にされていました。

このような事から、消防団は日頃から地域の為に沢山の仕事をされていることが分かりました。住民が安全に生活を送れるのも消防団の方々のおかげであり、消防団があってこその地域だとつくづく感じました。今回、実際にフィールドワークに行ってお話を伺いましたが、とは言っても消防団についてまだ少しの事しかしらないので、これからも調査を重ねて行きたいと思いました。

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