令和2年7月14日創造基礎A「資金調達のための金融教育」

創造科学科5期生(1年)を対象に、「資金調達を学ぶ金融教育」をテーマに、講義とワークショップを行った。直前の警報発令により、生徒は自宅でzoomを使ってオンラインで授業を受けた。この授業は神戸財務事務所の職員と本校教諭が共同で作成した企画で、当日は講師として理財課調査官の中野陽介氏をお招きした。中野氏から金融システムの機能と金融機関の種類について講義をしてもらい、その後「シェアキッチン事業」の資金調達先の選定理由について、架空の創業計画書をもとにワークショップを行った。公民科の新科目に「公共」が加わることとなり、「金融の働き」について金融は経済主体間の資金の融通であることの理解を基に、金融を通した経済活動の活性化について学習することとなっている。今回の授業は資金調達をシミュレーションする学習とした。

〈生徒感想〉

私は株式発行を資金調達の方法として考えていたのですが、その場合既に投資家が経営に参画しており新たに投資家に投資してもらう必要があることが分かりました。そのことで、第3者が存在するというメリットがあるものの、対立意見が出る可能性も増えるというデメリットも出てくると知りました。このことから株式発行を方法として使うには多方向から考える必要があると思いました。

借入が銀行に残っていてさらに借りた場合、月に返済するお金が多くなり黒字倒産してしまうことを知り、融資の時は過去の借り入れもきちんと考えなければならないとわかりました。クラウドファンディング一番手軽に資金を集められて、魅力を伝えたら信用も得られるので、少額の場合は、クラウドファンディングが一番いいのかなと思いました。

比較的短い時間で、まとまったお金を得られる銀行貸付も、厳しい審査があるので、どちらにせよ資金を調達するためには、「信用」を得る必要があるということがわかった。株式発行は、オーナーが増えると、たくさんの意見を受け入れなければならなくなって、なかなか自分の思うようにいかないということがわかった。だから、Aさんのように、何度か企業の経験があり、初めてでない場合は、ある程度自分のやり方が決まってくるだろうから、口出しをされるのを嫌って、株式発行は選ばない方がいいのかもしれないと思った。

今回の講義を受けて、今の時期、コロナの影響を受けた多くの企業がクラウドファンディングを利用している理由について、「今、世間全般で企業の経営難に関心を持つ人が増えていること」や「お取り寄せなどの、withコロナの生活に合った商品を宣伝できること」という出資で有利になる状況があるからではないかと考えることができた。

創業計画書には、自分では全く気づかなかった見るべきポイントが沢山あった。例えば前の事業は市の補助金と銀行に借りたお金でやっていたということから審査に通ったというのは分かったが、創業計画書にあった現在借金はないという所から完済しているというところまでは関連付けて考えることが出来なかった。

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