本校同窓会館ゆ~かり館において、グローバルリサーチⅠ受講者33名(1年)を対象に、「日本企業の海外進出」をテーマにASEAN専門家の河原光伯氏に講義をして頂いた。講義ではベトナムの基礎知識や経済状況、価値観などをデータやキーワードを用いてわかりやすく教えて頂いた。
講義後、学んだことを基にグループに分かれて「ベトナム(途上国)に進出した日系企業が抱える問題点」について話し合い、ポスター発表を行った。生徒は発表後河原氏から講評を頂き、より広い視野で問題について考えることができた。実りある初回の授業となりました。
<生徒感想>
今日の講義で大きく2つのことを学ぶことができました。1つはベトナムの可能性の大きさです。以前から東南アジアは人口やGDPの問題からこれからまだまだ経済成長の可能性が大きいということは知っていましたが、その中でもベトナムが最も適しているということは今回初めて学びました。ただ1つ思ったのが、人口はそれほど日本と変わらず、平均年齢が若いためこれから子供も増え、その子たちが大人になり・・と人口は増加していくのだろうと考えます。ですが、面積は日本の0.8倍と少し小さい面積の国に日本を含めた海外の企業が工場などを建てて地元住民の生活が成り立たなくなる可能性はないかということでした。その問題については、山林の面積の割合も関係してくると思うので、そのあたりをまた調べたいです。2つ目は、ベトナムと日本の国民性や文化の違いです。比較的近い国であるのにここまで大きく違うのだなと思いました。またベトナムは社会主義国家であることからやはり日系企業とベトナムの企業が合併したときの問題の根本にはそこもあるのだろうと考えました。また、話し合いなどでも社会主義と資本主義の違いが話し合いでも何度も問題となりました。そこで私が思ったのは、多くの班では社会主義を資本主義に近づける方向で発表していましたが、それはベトナムに行く側であるのにどうなのだろうかということです。行く側なのだから、ある程度ベトナムの国家の方針をわかり、私たちが近づくことも必要なのではないかと考えました。
グループワークが自分の大きな財産となりました。ベトナムがどのような国で、どのような現状なのかという丁寧なお話を聞いてから、グループワークをするという経験が初めてだったからです。資料と班員と意見を合わすということが思ったよりも難しく、最初の方は課題を見つけることができませんでしたが、意見をしっかりと言えると、話が進んでいきました。やはり、積極的に発言することが大切だと思いました。東京研修など様々な場所で東南アジアについて学びましたが、ここまで詳しく1つの国についてのお話を聞く機会はなく、貴重な経験となりました。僕が興味を持ったのは社会主義の国であるにも関わらず、経済は資本主義である部分です。今まで公民などで様々な政治体制について学びましたが、こういうのもあるんだなと感じました。もしかすると、この先この政治体制が主流になるかもしれないと考えると、ベトナムについて着目していくのもおもしろいかなと思いました。今日理解しにくいなと感じたのは価値観の部分です。騙された方が悪いという考えを聞いて、とても驚きました。しかし、このような価値観を互いに認めていく姿勢を身に付けていくことを大切にしたいと思いました。
ベトナムについて調べたり、話を聞いたりしたことはあったのですが、今回のようなものは初めてで新しく知ることがたくさんありました。その中でも特に印象に残っているのはベトナムと日本の違いです。私はもともとベトナムのイメージとして日本に似ているのかなと思っていました。でも、時間や期限にルーズなところや、社会主義なところ、仕事は質や量ではなくて時間だと考え、その時間座っているだけでお金をもらおうと考えるところなど、日本にはないような考え方でとても驚きました。もちろん、このことがベトナムだけで行われてベトナム人もそこでしか働かないのであればそれでも問題は起きないのかもしれません。でも日本に来る外国人も多いし、その中にはベトナム人もいます。なので、そのときに困らないように、友達とのグループトークで話し合いたくさんのいいアイデアを出しました。チームを作って競争させてやる気をださせていくことや時間ではなく成果主義にすることなどなるべく深くまで考えることができました。実際の話では一日一日成果を見えるようにしていることを知りました。やっぱり、すぐに変えるというのは難しい事なのかもしれません。ですが、今から少しずつ勉強して日本のやり方とかを伝承していけるといいと思います。お互いの理解を深め合ってい仲良くしてきたいと思いました。今回はたくさんの発見もあり、いろんな意見をきくことができたので学びが深まりました。そして、1つの物事に対して深く考えることの大切さに気付きました。