本校同窓会館ゆ~かり館において、創造科学科2期生(2年)文系選択者を対象に、大阪大学大学院国際公共政策研究科(OSIPP)准教授のVirgil Hawkins氏をお招きし、「国際報道でどんな世界が見える?」をテーマに講義をしていただいた。
講義の中で「国際報道はなぜ必要?」という議題について生徒間でディスカッションを行い、メディアのあり方や必要性について深く考えるきっかけとなった。また、今後、研究活動を行っていく上で物事を素直に受け止めるだけではなく、批判的な目を向けることの大切さも学んだ。
〈生徒の感想〉
国際報道が必要な理由をVirgil Hawkins准教授から聞いて、特に「外交には国民の声が必要」ということが大切だと思った。その意見を発するためにはそれ相応の知識がいり、そのためにはやはりGlobal News Viewなどの国際報道が必要なのだと思った。紛争の死者が一番多いのはシリアやスーダンだと思っていたけれど、全く違って、やはり、ニュースを発信する側が一番伝えなければならないことよりも影響力や珍しさを優先していることによって受け取る側もこれが一番知るべきことだ!と勘違いしてしまうことも少なくはないと思う。また、報道量のことに関しても発信する側の意識を変えることも必要だとは思うが、私たち受け取る側も国際報道の必要性について考え、世界の出来事を知り、自分の意見を持つべきだと思った。
最初題名を見たときは、メディア・リテラシーの話だと思いました。ですが、今まで学んできたこととは一味違うとてもおもしろい講義でした。まず、GNVの存在を初めて知りましたが、グラフの見やすさと共に膨大な量の情報がまとめられていて、これからの研究活動において有効活用できそうだと思いました。最後のグループディスカッションでは、まず必要かどうかという観点からのスタートで、今まで漠然としらなければならないと思っていましたが、改めて考えてみるとアフリカがどういう状態でも自分に何かが起こるわけではないし、という風にも思いましたが、日本国内で起こった事件であっても自分に無関係なことは多くあります。結局はさいごにおっしゃられていたような“関心があるかないか”なんだと思います。しかし、日本の報道局は全体の8~10%ほどしか国際問題を取り上げていないというのは少なすぎると思います。「知ることがなければ関心の持ちようがない。」とはまさにその通りで、何も知らないのに興味を持てということのほうが難しいことなのです。私は今日、コンゴ民主共和国が一番大きい規模の紛争だということを知り、コンゴ民主共和国に興味を持ちました。マスコミというのは怖いもので、一部分だけを取り上げてそれのみが正しいと伝えることができるため、私たちがしっかりと正しい情報なのか否かを見極めること、また、多くの情報を集め知り、関心を深めることが大切だと思います。