平成30年2月6日 創造基礎A 薮中三十二氏講義「目指せ!世界に負けない日本人」

本校同窓会館において、創造科学科2期生(1年生)40名を対象に、立命館大学特別招聘教授・外務省顧問の薮中三十二氏をお招きし、「目指せ!世界に負けない日本人」というテーマで講義を行っていただきました。前半は、生徒の興味関心に合わせて、ご自身の経験談も踏まえながら、最近の北朝鮮情勢やアメリカのトランプ政権などについて、お話していただきました。後半は、現代社会で求められる「ロジック力」や「人間力」といった、グローバル人材に求められる5つの力についてお話しいただいたうえで、生徒からのたくさんの質問に答えていただきました。講義中にも生徒にたくさん問いかけをして下さり、生徒も問いに答えたり、質問をしたりする中で、国際社会や日本の外交問題について深く考えることができました。

DSCN8343 DSCN8346 DSCN8347 DSCN8380

〈生徒の感想〉

2.世界はどこに向かっているのか。

私は世界が自国第一主義に向かっていると思う。アメリカを筆頭にイギリスのEU離脱など、グループや世界ではなく、自分の国に最も利益がある方向へ向かっているように感じる。また、自国第一主義になることで、戦争に向かっているようにも思える。アメリカの核の小型化や北朝鮮の技術の進歩など核ミサイルの開発が進んでいくことで他国も脅威を感じ、武装化が進むという悪循環にはまってしまい、第3次世界大戦になるのではないか不安だ。

今回の講義で薮中氏がおしゃっていたように、世界は今とても危険な状態にあると思う。今までリーダーとして、世界を引っ張っていたアメリカが、リーダーじゃなくなり、どこの国がリーダーになるのか。私は日本がリーダーに成りうることができると感じる。日本には世界でもトップクラスの人口や経済力があると感じる。また、武器を持たない、唯一の被爆国、非核三原則といった平和的思想もリーダーもリーダーには必要と考える。リーダーとなる国が武力を拡張していけば、他の国も武力を広げていくだろう。それは戦争や争いの原因に成りかねない。日本の経済力と平和的思想による平和的外交があれば、世界のリーダーとして、日本が活躍する日も近いのではないかと考える。

3.日本の外交問題について

日本は物語で言う、“重要人物”だと思った。アメリカが北朝鮮に攻撃するとなったときにそれを止められるのは日本だけ。日本が“仲介人”にならなければいけない。そう考えたときに本当に日本はアメリカを止めることができるのだろうか。反論、否定を強く言うことができない今の状態では難しいことだと思う。しかし今回の件でアメリカが北朝鮮に攻撃するとなれば日本は大きな危険がある。だから、こうなったときにアメリカにはっきりいえるようにならないといけないと思う。

正直、今の世界情勢的に日本が平和主義を貫き通すことは不可能で、常にそれを言い続けていたらうまくやりあっていけないと思っていた。確かにそれは理想だけれど、現実的に見るときれい事にしか聞こえなかった。ただ、、薮中氏によると、平和外交を進めることこそが大切で日本がそれをすべきだということだった。そして何より驚いたのが自衛隊の軍事力は世界トップクラスだということだ。おそらく日本人でもこれを知っている人は少ないと思う。自分はこれを聞いて少し安心したけれど、逆にアメリカなどがこれを宝の持ち腐れだといって戦いに巻き込むこともなくはないのではと思う。

6.この授業で、あなたは何を学び、どのような力が身についた(身につけたい)と考えますか。具体的に書いてください。

僕はアメリカには従わないといけないものだと思っていた。ただ、薮中先生の話をきいて、考え方が変わった。薮中先生の経験談の中に、アメリカ人にしっかりと論理を持って論破したという話があった。そこから、今まではただ意見をいうだけだったが、理由を大切にして話をしようと思った。藪中先生からは現役時代と変わっていないであろう自信が感じられた。若者の自分がそれに負けてはいけないので、何事にも自信を持っていこうと思った。

今まで世界へ出て外交をしていくのは文系で理系のはあまり関係ないと思っていたけれど、グローバル化が進む今の世界では文理関係なく世界へ出て外国人と関わらなければいけない。日本人は自己の主張が弱いと言われている。しかし、日本には歴史があり、それは外交の面でも強みになる。日本にいたら規律を乱さないなど、秩序を守る生活である。しかし、海外へ出ていくのに変わり者でなければいけない。日本の現状、日本という国をよりよく知って外国へ出て行くことのできる人になりたいと思う。

私は今回の講義を終えて、日本は世界のリーダーになれなくとも、各国間のバランサーにはなることができるのではないかと思います。日本の原爆被爆の経験、長く続く国としての文化や歴史、ASEAN諸国をはじめとする世界の国々からの信頼など、日本にしかないことがあります。これらの強みは、どの方向に進んでいくのか分からない今の世界でバランサーとして活かすべきところであり、日本が世界情勢の話し合いの中で、部外者とならないためにも必要であると思います。そのような世界において活躍するためにも、多くの人の話を聞き、そこからプラスとなる部分を盗み、自分の考えを主張していく主張していく力を身につけなくてはいけないと感じました。

カテゴリー: SGH(学科2期生), 創造科学科2期生   パーマリンク

コメントは受け付けていません。