全県一丸となって進める「ひょうご不登校対策プロジェクト」の推進
義務教育課
学校教育

本県は、不登校の未然防止につながる「魅力ある学校づくり」、不登校の傾向がある児童生徒の「早期発見・早期対応」、「関係機関と連携した支援」の3つの柱で不登校対策や但馬やまびこの郷における支援などに取り組んできました。
学校に多様な支援の在り方を示し、個に応じた適切な支援を行うものの、コロナ禍による生活環境の変化等も加わり、不登校児童生徒数は依然増加傾向が続いていることから、これまでの県の実践事例や国の不登校対策『COCOLOプラン』(令和5年3月策定)も踏まえつつ、令和5年度から、学校、地域、支援関係機関、教育行政が相互に連携をしながら、全県一丸となった「ひょうご不登校対策プロジェクト」を推進します。
(ひょうご不登校対策推進協議会・推進委員会・地域会議・地域研修会・各市町連絡協議会・各チーム学校の体制を構築)
主な取り組み
学校の取組
学校を「みんなが安心して学べる」場所にする (チーム学校として組織的・継続的な取組の推進)
- 各学校で作成した不登校対策支援プランを全教職員で共通理解し、プランの実践・検証・改善
- 児童生徒への理解を深め、児童生徒が「一人の人間として大切にされている」という自己存在感を実感する、授業づくりや学級づくりの充実
- スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカー等と連携し、児童生徒がSOSを出す力を身に付ける教育の促進
- 定期的なアンケートや教育相談により、児童生徒の些細な変化に気づく(ストレスチェック)とともに、各学校に設置した学校不登校対策チームによるアセスメントとケース会議の実施等、早期の段階から対応
- 個に応じた支援ができるサポートルーム(校内教育支援センター)等を校内に設置し地域人材を活用するなど、安全で安心できる居場所づくり
地域の取組
地域での「つながりと居場所づくり」を広げる (学校・家庭・地域の連携強化)
- 地域行事等を通じた、地域と子どもとのつながりを拡大
- コミュニティスクールやPTA等地域団体が主体となった連携強化
- 地域の中で、不登校児童生徒やその保護者が相談できる場所や機会の確保、不登校児童生徒が学習できる場の提供
支援関係機関の取組
「多様な学びの場」を確保する (施設間のネットワークづくり)
- 活動内容等の積極的な発信と地域の子ども達との多彩な交流の推進
- 市町や学校との意見交換の場の設定など連携協力体制の構築
- 不登校児童生徒やその保護者が相談できる場所や機会の確保、保護者への子ども理解の支援
- 不登校児童生徒及びその保護者が選択できる多様な学びの場の提供と計画的な支援
教育行政の取組
「ケースに応じた効果的な支援」を行う
- 不登校対策の県民への発信の強化と相談窓口の充実
- スクールカウンセラー等学校への専門家の配置等体制整備
- 児童生徒への理解とSOSや些細な変化に気づくための全教職員を対象としたカウンセリングマインド研修等の充実
- 校内サポートルーム(校内教育支援センター)等の充実に向けた支援や多様な不登校特例校の設置の検討
- ケースに応じた効果的な支援の在り方の調査・検討
一人一人の多様なニーズに応じた不登校対策を推進し、子ども達の社会的自立※を目指す
※社会的自立とは、依存しないことや支援を受けないということではなく、適切に他者に依存したり、自らが必要な支援を求めたりしながら、社会の中で自己実現していくこと