北高 校長室から 169 北高のオンライン教育環境

今年度4月が始まっても、学校再開の目処が立つどころか、どこまで長引くのかさえも分かりませんでした。

しかし、何もしないわけにはいきません。
誰も経験したことがない長期の臨時休業ですが、とにかく「できることからやってみよう」と、北高では4月のうちに、ネットを使った取組を始めました。

具体的には、進路が関わるという意味で「じっと待ってはおれない」3学年で、「Edmodo」(エドモド=教育用SNS)や Zoom(ズーム=テレビ会議ツール)を使って生徒に連絡をとったり、朝のSHR(ホームルーム)をしたり、一部で授業さえも始めました。

実は、3学年の担任の中に、このようなことに元々詳しい教員がいたので、すぐにこのような活動を始めることができたのです。
それは、北高にとっては幸運なことでしたが、それでも、いきなり「全員一律に系統立った」教育活動ができるわけがありません。

試行錯誤を繰り返しながら、3学年の教員は、それぞれがオンラインでの教育活動を始めました。
しばらく後、県教委が全県立高校にスタサプかクラッシーを無償で導入することが決まり、3学年のオンライン教育活動は、すぐに1・2学年にも伝播していきました。

正直に言って、各学年で少しずつ違いはあります。
本格的に始めた時期、扱う内容、どのオンラインツールをどれだけ使うか、等々。
でも、こんな状況なので、「全員一律、一斉に」でなくて良いのです。
「できることから、できるところから」なのです。

そんなふうに、北高では一月半ばかり取り組んで来ましたが、本日改めて、保護者の皆様にお知らせをさせていただきます。「北高では、こんなツールを使って、今後『オンラインの』教育環境を整備します」というお知らせです。

「もう非常事態宣言も解除され、学校も間もなく再開するのではないのか」とお考えかも知れません。
確かに、このようなお知らせは、もっと早くに出せればよかったのかも知れませんが、それとは別に、「オンライン教育環境整備」は、休校期間のためだけではないのです。
平時でも、有益な教育手段なのです。

そしてまた、今後、第2波・第3波が襲ってくる可能性も考えておく必要があります。

本日以降の「登校可能日」に生徒に配る保護者向けのお知らせを下にPDFファイルとして掲載します。特に登校可能日に登校されないご家庭の保護者の皆様は、こちらからご一読ください。

上の文書には、今後北高で活用する4つの「オンラインツール」を書いています。
そのうちの「G Suite for Education」に、私は最も期待しています。(このツールのみ、「これから」使おうとしているものです)

グーグルの企業向け製品であるので、「できること」は無限大?
最初から大それたことはできなくても、今後の北高での教育に大きく貢献できる可能性を秘めていることは間違いありません。

と言いながら、実は私を含め北高教員が、この「ジー・スイート」をある程度使いこなせるようになるには、もう少しだけ時間がかかりそうです。
でも、時間をかけてやってみる価値は十分にあります。
私は、とっても楽しみにしています。

兵庫県立神戸北高等学校
校長 長澤 和弥