北高 校長室から 088 「からと星の観察会」

11月の唐櫃台地域防災教育活動とならんで、これもずっと前から楽しみにしていた行事です。
唐櫃小学校4年生全員が、北高に来てくれるのですが、何をしに?

実は、本校には、ほかの高校にはない、次の設備があるのです!
■大型(据え置き型)天体望遠鏡
■プラネタリウム室


両方とも、D棟屋上の構造物(左の写真中央)の中にあります。

この大型天体望遠鏡とプラネタリウムを、唐櫃小の児童たちが見に来てくれるのです。
※上の写真は、今日の行事中に撮ったので、ドームが開いています。

今日、北高側で対応してくれたのは、生徒会執行部、理科部、そして、ボランティア委員会の生徒たちです。

唐櫃小4年生は2クラスなので、クラスごとに「天体望遠鏡/プラネタリウム見学班」と「立体月齢早見盤作り班」とに分かれて体験します。

まずは、大型天体望遠鏡からご紹介しましょう。
望遠鏡にたどり着くには、D棟の屋上に当たる所から、さらに下の写真のように階段を上り、そして、人一人がかろうじて通れる狭い「ハッチ」からドーム内部に登らなくてはなりません。

この木製階段(下の右の写真)は、校務員さんによって比較的最近に追加されたもので、最初は垂直の鉄製ハシゴしかなかったそうです。

苦労してドーム内部に入り、ようやくこの巨大な天体望遠鏡に対面できます。

複雑な、何本もの「筒」を持つこの天体望遠鏡について、北高の教員が説明をしました。
何本もの「筒」は、それぞれ特定の機能に特化されたものであるとのことです。

写真では開いている、ドームの天蓋?スリット?は手動で開閉しますが、このドーム全体は、電動で360°回転します。
また、特定の星を追尾して自動的に回転する、つまり、狙った星を長時間、観察・記録できる優れた機能もあります。

要するに、北高には「天文台がある」のですね!

全員にこの望遠鏡をのぞいてもらいましたが、昼間なので、何も見えません!-あたりまえですよね…。

実は、この観察会、最初は夜に来てもらって本当に星を観察していたのですが、諸般の事情により、昼間の時間帯になったそうです。
かなり残念です。

因みに、このドームは、開校2年目の昭和49年(1974年)に造られたそうですが、天体望遠鏡の方は事務室に書類が残っており、平成5年度(1993年度)に設置されました。
日本経済がまだ元気だったその当時、約271万円の費用がかかったようです。

さて、続いて、プラネタリウムをご紹介します。
D棟の屋上に乗っかっている形なので、プラネタリウム室に入るのは簡単です。

私のカメラでは、残念ながら上演中の写真を撮るのは無理でしたが、上演中には常に歓声があがって、とても賑やか!
唐櫃小の皆さんは、このプラネタリウムは、とっても楽しんでくれたようでした。

このプラネタリウムの担当は、進行や説明を含めて、全て理科部の生徒たちでした。
色々な星座や星について解説をしました。

望遠鏡+プラネタリウムと並行して、もう一つのクラスは、対面のB棟で「立体月齢早見盤作り」をします。

完成した早見盤は、1987年~2024年の特定の日の月の様子を見ることができるものとなります。
なかなか優れものですね。

写真のように、北高生が進行と説明を担当し、班別に分かれて製作作業をしました。

さて、話を天体望遠鏡に戻すと、実は、普段は(授業等では)全く使われていないのです。
こんな立派な設備がありながら、実質的に今日のこの行事でしか使ってないというのは、非常にもったいないことです。

これをご覧になっている地域の方などを含め、何か良い利用法のアイデアがありましたら、ぜひ私までお寄せください!

唐櫃小の皆さん、今日は北高に来てくださり、ありがとうございました。
また来年もお待ちしています。

兵庫県立神戸北高等学校
校長 長澤 和弥