北高ブログBlog

平和の有難さ ~2学期始業式にて~

2022年9月1日

みなさん、おはようございます。コロナ感染者数が高止まりということもあり、今後の学校生活を継続していくため、本日は念のため、放送での始業式になります。皆さんの元気な顔を見ることができないのが残念です。

7月下旬からの長い夏休みが終わりました。みなさん、事故や怪我なく過ごせましたか?1学期の終業式では、トム・クルーズの話で「しぶとく夢を追いかけること。」についてお伝えました。3年生はしぶとく頑張り抜きましたか?2年生はしぶとく文武両道に徹することができましたか?1年生は何かしぶとくチャレンジできましたか?できた人は、2学期に必ずグングンと成長します。楽しみにしておきましょう。

 

さて、毎年のことですが、8月は、戦争と平和や、人の命のことを考える機会が多くありました。8月6日は広島に原子爆弾が投下された日、9日は長崎の日、そして15日は終戦の日と、連日、新聞やテレビで関連のニュースや番組が多く取り上げられました。

2、3年生には昨年話しましたが、私は、この時期に必ず「火垂るの墓」という映画を観ることにしています。野坂昭如の原作で、戦時中、神戸を舞台に子供の兄と妹だけで生き抜こうと、必死で生きたが、はかなく二人とも亡くなってしまう物語です。この映画を観る度、涙が流れます。涙する度、生きていることを実感します。生きていることを実感する度、平和の有難さを感じます。

第2次世界大戦によって、心ならずも犠牲になった方々が大勢おられましたが、その中には君たちと同世代の若い人たちも多数含まれていました。私たちの近くにも鶉野飛行場があります。かつて多くの若者たちが戦争のための飛行訓練を実施したところです。そして、白鷺隊という特攻隊が編成され、終戦までに63名の若い尊い命が失われました。飛行訓練中の事故などでの7名を加えると70名です。痛ましいことです。この地に縁のある私たちは、次の世代に語り継ぎ、平和の大切さを伝えなければなりません。本校の昇降口にはコースの探究活動でうずらの班が調べた北条町戦没者パネルが掲示されています。70数年前、地元の方々81名がアジア・太平洋で亡くなっていたことも忘れず、語り継がねばなりません。

 

今、ウクライナでは、ロシア侵攻による戦争が半年以上も続いています。多くの命が奪われています。ウクライナ国民は、いつ平和が訪れるのか、いつ日常が戻ってくるのか、不安な日々を過ごしていることでしょう。同じ時代に生きている私たちは、しっかりと関心を持ち続け、ウクライナが平和へ近づくため、何らかの支援をすることが今後も大切です。

 

平和な日本といえども、現在、コロナ第7波の只中にいます。若い人たちの中で急増し、重症化は少ないと言われていますが、感染者数はなかなか減少していません。7度目の波ということで「またか」と辟易している人もいるかと思いますが、私たちひとり一人の命は、平和が繋いだ大切な命です。ひとり一人が感染防止対策、ワクチン接種等を徹底して、ひとり一人の命を守っていきましょう。

そして、2学期は、君たちひとり一人の命を一層輝かせてください。

 

校長 塙 守久

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