1 発表内容要旨
兵庫県立大学大学院情報科学研究科の石井 良樹 特任講師、鷲津 仁志 教授、東京大学大学院工学系研究科化学生命工学専攻の加藤 隆史 教授、大阪大学大学院基礎工学研究科化学工学領域の松林 伸幸 教授、北里大学理学部物理学科の渡辺 豪 講師からなる研究チームは、最新のスーパーコンピュータ群により、ナノサイズの穴で水をきれいにする膜のシミュレーション基盤を新たに構築し、分子の自己集合 によるナノ構造の観測に成功しました。材料の表面や内部において、水がどのように分布し機能しているかは、これまで必ずしも明らかではありませんでした。
本研究では水分子を、水処理膜の中のナノチャネルという超微小空間で安定化させ、その一つ一つが次々に繋がって動きを活発化させる水素結合の仕組みを解明しました。 そのため本研究は、水処理膜の高性能化や、生体親和性や接着など、水を介する機能性材料の材料研究における、スパコン・計算科学と先端実験との新しい融合研究が期待されます。
本研究成果は、2021 年7 月28 日付(米国東部夏時間)でアメリカ科学振興協会 (AAAS)の国際学術誌「Science Advances」のオンライン速報版で公開されます。
2 問い合わせ先
兵庫県立大学大学院情報科学研究科 教授 鷲津 仁志
電話:078-303-1986 E-mail:washizu [at]sim.u-hyogo.ac.jp
※上記の[at]は@に置き換えてください。
詳細については、別添資料をご覧ください。