白露(はくろ)の頃(3年 社会教養)

秋の気配はまだ感じられず、連日、熱中症警戒アラートが発表されています。これからは台風の季節に備えて、支柱や棚などが飛ばされないよう、しっかりと固定しておく必要があります。

前回お知らせした通り、ケイトウやヒマワリの種を採取しました。花には多くの虫が集まるため、虫が苦手な生徒には少し大変な作業ですが、虫がいなければおしべとめしべの受粉ができず、種もできないという自然の仕組みを実感してほしいと思います。そして、どちらの種もすぐに畝に植えてみました。年内にもう一度花が咲かないか観察します。

さらに、ビブリス属のゲエホイという粘着式で虫を捕らえる食虫植物の人工交配にも挑戦しました。この植物は交配が難しく、園芸書には「葯(やく)から音叉の振動を使って花粉を飛ばし、めしべに受粉させるとよい」と記されていたので参考にしました。実際に試してみると、音叉を使ってもなかなか花粉が出てこなかったり、デジタル顕微鏡のピントが合わなかったりと苦労しましたが、最終的に透明なめしべに黄色い花粉が付着していることを確認することができました。さて、これで本当に種子ができるのか楽しみです。