平成27年1月17日(土) 京都大学農学部(吉田キャンパス) 生徒7名参加
講 師 : 加納 健司 教授(京都大学大学院 農学研究科 応用生命化学専攻 生体機能化学研究室)
「バイオによる発電で難民キャンプを照らしたい」という研究を行っているF班の7名が、京都大学大学院の加納研究室を訪問しました。最初に「バイオ電池」の現状についてお話しをうかがい、実験を見せていただきました。電気が流れるには条件をかなり整える必要があることを実感し、果物や金属板などを用いた酸化還元反応による電池の実験も体験させていただきました。ZnやAlは金属板そのものに電気のもととなる電子を大量に保持しているため、電池としてかなりよい性能である一方で、これらの金属を精製するのに多大な電力を必要としているということを丁寧に教えていただきました。
バイオ電池は、いまの研究では1~10mW/cm2 という段階で、40Wの蛍光灯をつけるだけでも大変なことです。しかし、段ボールや土・田んぼなど、身の回りにあるものが電池として活用でき、反応はゆっくりであるがエネルギー効率が良く、環境への負荷が少ない点が興味深く感じました。
その後、研究室の実験機器などを見学させていただきました。研究に必要なものは自ら培養したり、実験道具も自ら作り出したりするそうで、様々な分野の知識や技術、手先の器用さも必要だと感じました。高校生の質問にも熱心に答えていただき、大学の研究の大変さと面白さを実感できました。
自分たちにはイメージできなかったバイオ電池について、今回の訪問で具体的に見聞きすることができてよい機会となりました。