新学習指導要領の改訂により、中学年（３・４年）で外国語活動が、高学年（５・６年生）で外国語科がスタートしました。学習指導要領では中学年において、音声面を中心とした外国語を用いたコミュニケーションを図る素地となる資質・能力を、高学年において「読むこと」、「書くこと」を加えた五つの領域の言語活動を通して、コミュニケーションを図る基礎となる資質・能力を育成することが求められています。
そこで、本県の小学校英語教育の推進に資するために令和元年度から英語教育改善プラン推進事業を実施し、新学習指導要領に基づく、言語活動を中心とした効果的な指導方法及び「小学校外国語教育指導用映像資料」を活用した効果的な校内研修等の在り方について研究を行い、令和２年度の研究協力校の取組を本誌にまとめました。

兵庫県教育委員会では、外国語の教科化に向け、５・６年生の外国語に対応した映像資料及び教師用指導資料を作成し平成３０年度末に配付しています。
本映像資料は、各教育委員会や学校において、小学校外国語の教科化に向け、効果的な指導の在り方について研修を深めていただくために、新学習指導要領対応小学校外国語教材「We Can!１及び２」（文部科学省）を活用し、新たに追加された領域であるReading・Writing につながる指導及び音声コミュニケーション指導についてのモデル授業をまとめています。
また、個々の活動だけでなく、単元全体のつながりが分かる構成としています。単元やそれぞれの授業で、「児童にどのような力を身に付けさせるために、その活動が行われているのか」等も意識しながら活用いただければと思います。

本書では、学習項目ごとのつまずきポイントを「必ず覚えておくべきポイント」とし、そのポイントに基づく練習問題と定着を図るための問題を示しています。併せて、教師の指導の手引きとして、ワークシートの活用方法等を作成しています。
各学校においては、本書を積極的に活用し、生徒の実態に応じた授業が展開され、生徒の英語への興味関心が高まるとともに英語力が向上することを期待します。