小野高校 天文部

メシエの窓(2) ☆星空散歩☆  ポン・ブルックス彗星

こんにちは。私たちが撮影した美しい星空を皆さんにお届けするコーナー、「メシエの窓」です。今回は、おおよそ70年ぶりに地球に会いにきた「ポン・ブルックス彗星」を紹介します。
彗星とは氷やチリからできた小さな天体のことです。太陽に近づくと熱で氷が溶け、表面から放出されたガスや微粒子が太陽の光に反射し光って見えます。尾が伸びて見えるので、日本語ではほうき星と呼ばれることもあります。

ポン・ブルックス彗星(2024年3月撮影)

流れ星と混同されがちですが、一瞬で消えてしまう流れ星と異なり、彗星は尾を引いたまま空にとどまって見えます。願い事し放題ですね。  
さて、今回の主役、ポン・ブルックス彗星は周期70.68年の周期彗星です。
1812年ポン氏によって発見され、1883年にブルックス氏が再発見しました。ポン氏がこの彗星を発見した1812年は、ナポレオンが生きている時代ですね。

3月時点の明るさは6.3等級と肉眼で見るのはかなり難しいです。しかし4月には地球と太陽にさらに近づいて4等級半ばになり、明るく輝くと予測されています。また段々と高度は低くなるため、低い空をも見渡せる場所で観察するのがお勧めです。 ぜひ日没後、西北西の空を見てみてください。