ローリングバレーボール(ローバレ)は、「すべての生徒が主役になれるように」という本校体育教師の熱い想いから生まれたスポーツです。障害の有無や程度を超えて、誰もが対等に楽しめるスポーツをみんなで楽しみたい。 ──そんな願いがこの競技の原点にあります。
創案の背景:授業での課題
1977年、兵庫県立播磨養護学校(現:兵庫県立播磨特別支援学校・本校)の体育の授業がきっかけでした。当時、肢体不自由や様々な障害を抱える生徒たちが一緒に受けられる体育の種目は限られていました。
通常のバレーボールやスポーツは、ジャンプ力や走る力が必要で、障害の重さによって参加が難しくなります。
「障害の重い生徒も、軽い生徒も、全員が同じコートで熱中して楽しめるスポーツを作りたい」と考えた体育教師が、新しいルールの考案に乗り出しました。
ヒントになった競技
創案にあたり、視覚障害者が行う「盲人バレーボール(現:フロアーバレーボール)」に工夫が加えられました。ネットの下を鈴の入ったボールを転がして行うこの競技を、「肢体不自由の生徒たちも打ち合えるダイナミックなゲーム」へと改良したのです。
「転がす(ローリング)」ルールの誕生
試行錯誤の末、床上30〜35cmの高さにネットを張り、その下をボールを転がして3打以内で相手コートに返すという基本ルールが作られました。
ボールを浮かさず床に転がすことで、車いすに乗っている生徒や、座った姿勢の生徒も、同じ目線で対等にボールをレシーブ・アタックできるようになりました。
障害の重い生徒(前衛・座位など)と軽い生徒や健常者(後衛・立位など)がそれぞれの役割を果たし、全員が連携してプレーできる仕組みが整いました。
発祥からの歴史と普及
授業から始まったこの競技は、その面白さと「誰でもできる」という魅力から、学校の枠を超えて急速に広がっていきました。
ローリングバレーボールは単なるリハビリではなく、「障害の有無や程度を超えて、全員が本気で勝ち負けを競い合えるノーマライゼーションスポーツ」として播磨の地で産声を上げました。本校発祥のこのスポーツが、現在に至るまで様々な場所で楽しまれ、親しまれていることが本校の誇りでもあります。