鶏籠山の植生調査 【自然科学部】

龍野高校は、地域の生物多様性の保全活動「生物多様性龍高プラン」を部活動や課題研究で実施しています。

10月27日(日)に、自然科学部は鶏籠山で植生調査を行いました。鶏籠山はコジイ群落など常緑照葉樹林があります。しかし、増え続けるシカの食害により、林床の草本層や低木層の植物が激減してしまいました。

当日は、林野庁により2011年に設置された鹿防獣柵内の植生調査の目的でこられた、人と自然の博物館(兵庫県立大学自然・環境科学研究所)石田研究員と黒田研究員、林野庁職員3名に同行し、自然科学部の生徒も鹿防獣柵の内外の植生のについて調べました。

石田研究員によれば、前回2015年の調査時に比較して、植物の種数は減少しているそうです。この理由は、柵の設置時に間伐をおこなったことで林床の照度が高まり、一時的に陽生植物が増えていました。しかし林床の日当たりが元の状態に戻ることで陽生植物が消えたことが原因だそうです。 しかし、照葉樹林(陰樹)の構成種である、シイ、アラカシ、カゴノキなどの実生(めばえ)の増加を確認すことができました。一方で柵の外ではあまり実生を確認できませんでした。これらの実生が無事に生育し、そして開花・結実するためには長い年月が必要です。

オオカミの絶滅や猟師の減少のために増えたシカですが、一度崩れた生態系を回復するためには多くの時間と労力が必要だということを改めて認識できました。

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柵内の植生調査 シカが増える前は、 ベニシダやジャノヒゲなどの草本で植被されていた

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倒木後にできたギャップ 林床の明るさが回復し、実生苗などの生育が促進される