令和7年度 兵庫県立高砂高等学校 80回生 入学式 式辞

 校内の桜の花びらも満開を迎えたこの佳き日に、岡和宏PTA会長様、西中亮二相生会会長様、さらに保護者の皆様にご臨席を賜り、ここに、兵庫県立高砂高等学校第80回入学式が挙行できますことは、新入生はもとより、私たち教職員、在校生にとりましても大きな慶びであり、心より厚くお礼申し上げます。

 また、保護者の皆様におかれましても、ご子弟のご入学にはさぞかしお慶びのことと拝察し、心よりお祝いを申し上げます。

 さて、ただいま入学を許可いたしました二百名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。入学された皆さんを、本校職員並びに在校生一同、心から歓迎します。様々な中学校から集った仲間と共に充実した高校生活を送ってほしいと願っています。そのために、我々教職員一同も全力で指導、支援していく所存です。

 本校は、大正十二年に開校した高砂実科高等女学校を前身とし、大正、昭和、平成、令和と歴史を重ね、創立百年を超える伝統ある県立高等学校です。現在は、普通科高校として、地域に根ざした様々な活動に積極的に取り組むたくましいリーダーの育成を目標に教育活動を行っています。皆さんはその高砂高校の第80回生として高校生活が始まります。

高校生活の3年間は長い人生から見れば通過点の一つで、人生の大きな目標への新たなスタートです。しかし、今後の人生を選択するうえで大事な三年間となるでしょう。これから皆さん自身の個性と能力にさらに磨きをかけていかなければなりません。そこで入学式にあたり、本校の校訓である「勤勉・敬愛・奉仕」をもとに私が皆さんに期待することを述べ、歓迎の言葉にしたいと思います。

 一つ目は、「勤勉」です。自分のつとめ仕事に全力を傾けることのできる人間になってください。自らの将来ビジョンを明確に持ち、小さな目標をクリアしながら大きな目標に向かって、努力を積み重ねて成功をつかみ取る力をつけてもらいたいと思います。自分の中に限界を設けると、そこで進歩は止まります。限りある高校生活の時間を意識し、未知なるもの、困難なものにも積極果敢に挑戦して、安易な妥協をせず、悔いの残らぬ高校生活にして欲しいと思います。

二つ目は、「敬愛」です。人を信頼することのできる素直で真面目な人間になってください。しかし、誰彼かまわず信頼するというのではなく、めまぐるしく変化する社会の中で、溢れる情報の中から有意なものを的確に捉え判断する力もあわせて身につけてほしいと思います。また、豊かな個性、潤いのある人間性を身につけ、人から信頼される人間にもなってもらいたいと思います。

三つ目は、「奉仕」です。すすんで他の人々のために労をいとわず働くことのできる人間になってください。真摯な態度と感謝の気持ちを持ち、学ぶことについてはもちろんのこと、人との関わりについてもまじめに誠実に対応してもらいたいと思います。自分に非があると思ったときは「ごめんなさい」と真摯に言えること、そして、関わった人などへの感謝の気持ちも忘れずに持ち、素直に「ありがとう」と言える人間になってもらいたい。独りよがりにならず広い心を持ち、人のために自分の力を発揮することができるようにしてもらいたいと思います。

新入生の皆さん、今日から始まる高校生活の一つ一つの出来事が、青春の良き思い出としてそれぞれの心に刻み込まれていくでしょう。ぜひとも、自らの進むべき道をしっかりと見据え、充実した高校生活となるよう健闘されることを心から祈念しております。

 保護者の皆様、本日より私ども教職員一同、力を合わせて、お預かりいたしましたご子弟の人格形成と、希望する進路の実現を目標に努力して参ります。

最後になりましたが、保護者の皆様から本校にいただいておりますご厚情とご支援に対しまして、高いところからではございますが、厚く感謝申し上げるとともに、今後も変わらぬご協力、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。新入生の皆さんにとって、この学び舎での3年間が、夢と希望にあふれた実り多い高校生活になることを心から願い、式辞といたします。

令和七年四月八日

       兵庫県立高砂高等学校長   上出 正彦

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