平成30年度入学式式辞 (平成30年4月9日)

咲き誇る桜も今は、花びらを舞わせ、若葉への交代をうかがわせるこの季節に、兵庫県立多可高等学校の入学式を挙行することとなりました。この春の佳き日に、本校PTA副会長様を始めとし、ご来賓の皆様、並びに保護者の皆様方のご臨席を賜り、入学式を挙行できますことは、本校関係者一同、大きな喜びであります。先ほど入学許可をした新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。また、保護者の皆様におかれましては、お子様のご入学まことにおめでとうございます。

本校は1976年西脇北高校多可分校から独立し、地域の方々からの強い願いが叶って誕生した普通科の高等学校です。平成19年には3つの類型ができ、生徒たちには多様な選択が可能となりました。新入生の皆さんは、どうか自らの進路について、しっかりと考え、多様な選択の中で、その可能性にチャレンジしてほしいと思います。皆さんは、この多可高校という場に縁あって入学してきました。是非、この多可高校で花を咲かせてください。私たち教職員一同は皆さんを全力でサポートして参ります。

さて本校には「日々新」(ひびあらたに)という校訓があります。中国の古典、「大学」という書物の中に「苟(まこと)に日に新たに、日々新た また日に新たなれ」という言葉があります。それは、「今日の行いは昨日の行いよりも新しく、そして良くなり、明日の行いは今日の行いよりも新しく、良くなるように心がけなければならない」という意味です。「昨日より今日、今日より明日とわずかずつであっても、人間としての心や行動に成長がなければならない」ということですが、そのために必要なのが、「学び」ということです。単なる学校の勉強だけではなく、「遅刻をしない」「挨拶ができる」「人の話を素直にしっかり聞くことができる」「周りの人に対して思いやりがある」というような生活上の基礎基本がしっかりできるということでもあります。その校訓のもと、本校が目指す「福祉の心を育てる」という方針がありますが、それは3つの心を育てることです。その3つの心とは①思いやりの心 ②共生の心 ③自発の心です。①たった一つしかない命を大切にし、唯一無二の自らを認め、相手を認める思いやりの心、②地域社会を支える共生の心、③豊かな福祉社会を築く自発の心、この心を育てることで福祉の心を育てるのです。福祉とは、福も祉も「さいわい、しあわせ」という意味です。つまり「福祉の心」とは、「さいわい、しあわせの心」です。しあわせとは、相手を喜ばせることだと私は考えています。幸せを感じるのは、自分のしたことで相手がとても喜んでくれたことに対する気持ちではないでしょうか。そこに「思いやりの心」も「共生の心」も「自発の心」もあります。他者を喜ばせることに幸せを感じる自分を育てて、自らの夢と希望を叶える高校生活であることを願います。

不安や心配もあり、思い通りにならないこと、腹立たしいことも出てくるでしょう。しかし、そんなときに、例えば我慢ができたり、何とか解決しようと努力したりすることができたとき、それは成長です。成長とは、許すことができることが増えていくことともいわれています。これから皆さんはどんどんと成長していきます。多くの先輩や先生と同じ校舎で多くの時間を過ごすこととなります。学習や部活動、学校行事で力いっぱい、自分自身の能力を発揮してください。3年後にここにいるみんなが互いにかけがえのない友となっていることを期待しています。

最後になりましたが、保護者の皆様、本日はお子様のご入学おめでとうございます。多可高校の教職員一同、全力でお子様の教育に取り組み、進路実現に向けて精いっぱい努めてまいります。それゆえ、保護者の皆様のご支援ご理解を賜りますようどうぞよろしくお願いいたします。そして、生徒の皆さんはもちろんのこと、我々教職員も、そして保護者の皆さまもお元気で、喜びの中で3年後の卒業式を迎えることのできますことを祈念しまして式辞といたします。

 

平成30年4月9日  兵庫県立多可高等学校 校長 大矢 徹