月別アーカイブ: 2019年3月

3学期終業式

3月22日(金)、3学期終業式が行われました。

まず最初に、介護職員初任者研修課程の修了式が行われ、36名の生徒に証書が渡されました。

続いて、書道コンクールと球技大会の表彰が行われました。

    

校長式辞                  生徒指導部長のお話

    

この一年、各々どのように成長できたでしょうか。

それぞれ一年を振り返って、4月の始業式に新学年として気持ちの良いスタートを切れるように、準備してください。

介護職員初任者研修課程修了者で記念撮影を行いました。

 

 

 

心のサポート講演会

3月6日(水)の3時間目に、1、2年生を対象に、

兵庫教育大学 教授 秋光恵子氏を講師にお招きして、

「人間関係を心理学から理解する」を演題として講演していただきました。

同じものでも見る人の視点によっては異なるように見えることや、

同じ感情でも、言葉や態度によって大きく結果が変わることなどを

例をまじえてわかりやすくお話しいただきました。

 

 

 

45回生 福祉学習

 

1年生は特別養護老人ホームのみぎわ園の方々をお招きし、

介護についての学習を行いました。

正座をしたり、腕を組んだり、視野を狭めるゴーグルをかけて車いすに乗って

身体の自由が利かない状態を体験しました。

段差や砂利を想定した実習で思わず声が出るなど、車いすの危険を実感することができました。

その上で車いすの必要性を考えることができ、すばらしい機会となりました。

   

第四十三回卒業式

式    辞

春の訪れが目前に迫るこの佳き日に、多数のご来賓並びに保護者の皆様方のご臨席を賜り、平成三十
年度  兵庫県立多可高等学校  第四十三回卒業証書授与式を挙行できますことは、何よりの喜びであり、
皆様方には心より厚く感謝申しあげます。

ただいま卒業証書を授与いたしました八十六名の卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。皆さ
んは本校所定の教育課程を修了し、見事に卒業をされました。

皆さんは平成最後の、20 世紀生まれと 21 世紀生まれが集まった、世紀を超えた卒業生です。

今年度多可高校に参りました私を、皆さんが出迎えてくれた始業式の体育館では、壇上から、音程の
外れた校歌を歌う校長に、皆さんは温かい拍手をくれました。わたしはその拍手で不安から解放されま
した。ありがとうございました。

開けていた校長室の扉の向こうに見える皆さんの姿は、いつも明るかったです。「おはようございま
す」や「こんにちは」「さようなら」と、廊下から校長室の中に向かって大きな声をかけてくれることも
あり、私も大きな声で挨拶を返していました。

5月からは3年生の先生方に無理を言って個別面談を全員にさせてもらいました。進路のことを中心
に、皆さん自身のことを感じることができるように話を交わしました。幸せな時間でした。初めて入る
校長室の殺風景さに、「もっと豪華な感じかと思ってた」と言った人、ソファーが意外とふわふわしてい
て気持ちが良くて、ごろんと横になった人、一人や二人ではありませんでした。自分の思いを素直に体
全体で示してくる皆さんの姿に、少しの驚きと大きな頼もしさを感じていました。進路先を、「まだ完全
には決めていません」という答えが案外と多かったのですが、今ではしっかりと、自分の思う進路先に
向かっている皆さんを見ていて、そのとき感じた大きな頼もしさは間違っていなかったと思っています。

校長の稚拙なオカリナ演奏を聴かせた6月の妙見祭で団結力を示した舞台発表、本気で駆け回り、踊
り、応援した体育大会、これでもかというぐらい大声を出していた球技大会など行事ごとに皆さんはた
くましくなっていきました。本気度も増していきました。それは、皆さんが行事を終えたときに、精一
杯やった充実感を額の汗や、満面に浮かべる笑みの中に表していました。体育大会が終わったあと、グ
ラウンドを見つめながら、「これで高校生活の大きな行事が終わった」とつぶやいていた姿は、しっかり
とこれから決めるべき自らの進路実現を見据えていました。

進路決定までの道のりは意外と大変で、悪戦苦闘した人もあったかと思います。しかし、みんなしっ
かりと自分自身の夢や希望をきちんと確認して、チャレンジをしてきました。皆さんにとって、ここま
での日々は充実した輝きをもっていました。そんな輝かしい卒業の門出を迎えた皆さんに、思うところ、
願うところを3つ述べて、餞の言葉といたします。

1つ目は「自他共にかけがえのない命を大事にしてください」ということです。

命は自他共に一つしかないかけがえのないものです。親より先に逝くとか、自らを傷つけてしまうと
かはあってはならないことです。命には天がくれた順番があります。自分勝手に順番抜かしをしてはい
けないし、相手の命を削るようなことを許されません。親を看取り、順番が来たとき、次へのバトンを
しっかり渡していくのが人としての使命です。自分の健康をしっかり守ってください。しっかり命を守
ってください。自分と他者の命を大切にするこころを持ち続けてください。

2つ目は「本気で好きなことを見つけ、続けられるできることを増やしてください」ということです。

本気で物事に取り組むことを伝えてきました。好きなことを見つけることは難しいことです。まして
続けることができることを探すのは至難なことです。好きかもしれないこと、どちらがといえばましな
ことでいいのです。そんなことをたくさん見つけて、そしてできることを増やしてください。目覚まし
時計なしで起きられるようになったとか、月に1冊本を読むようになったとか、些細なことだと思える
ことでいいのです。自分自身の意思から何かを好きになり、その気持ちを保ち続け、何かができるよう
になっていくのは、人間にしかできない尊いことです。それは必ず自分自身をしあわせにし、周りの人
もしあわせにしていきます。

そして、3つ目は「感謝する心を持ち続けてください」ということです。

「感謝する心」も人間の奥底に根付く尊いこころです。感謝することは、人と人との関係も穏やかに
優しくしていきます。お互いに感謝の気持ちを持ち、尊敬しあえる関係を結べる人であってください。
そして、今、まず、皆さんが感謝するのは、ここまで育てていただいたご両親、ご家族、保護者の皆さ
んであると思います。

気が遠くなる陣痛を経て、この世に皆さんを産みだし、一時間ごとに授乳をし、泣き続ける皆さんを
一晩中抱きかかえ、あやしてきました。初めての集団生活の幼稚園、保育園では、行くのがいやで、服
の裾を持ち続ける皆さんを何とか歯を食いしばって笑顔をつくり、送り出してきたことでしょう。勉強
がわかるだろうか、給食は食べられるだろうか、心配はつきなかったけれども、6年間通った小学校の
卒業は一つの区切りであったと思います。初めての制服を着たときには随分と大きくてだぶだぶで笑っ
ていたのに、あっというまに自分たちの背丈を追い抜き、制服も大きいものに変わり、中学校時代はそ
の変化に少し寂しさも加わったりしたのではなかったでしょうか。そして、入試という体験を経て多可
高校に入学し、朝早く、夜遅くの車での送り迎えの日々、おとなの階段を上っていくのを見守って、気
づくと、今、卒業の日を迎えています。

そして、友だち、先生、地域の方々、たくさんの方々がここまで卒業生の皆さんを支えてこられたと
思います。地域の方々には、祭りやイベントがあれば呼んでくださいました。時にはアナウンスや司会
の大役もいただき、出店のブースでは焼きそばやだんごを売ったりさせてもらいました。吹奏楽部、和
太鼓の演奏やボランティア活動などを通じて得られた心の交流は温かく、かけがえのないものでありま
した。地域の方々の見守りの中で育まれた優しさは皆さんの心の底で根付いた貴重な宝物となっている
ことだと思います。

まずは、そうした周囲の方々へ、皆さんは「ありがとう」のことばを口にして感謝の気持ちを伝えて
ください。「ありがとう」のことばは、幸せを呼んできます。しあわせのこころは福祉のこころです。ど
うぞ、これからも、感謝の気持ちを大事にし、福祉のこころを育み続けてください。

今日は、3年生の担任の先生方も、皆さんを特別な思いで見つめていらっしゃることでしょう。体育
大会の綱引きが最も印象に残っている 1 組担任の先生は、「将来、立派なおとなになった皆さんに会える
のを楽しみ」にしていらっしゃいます。「パプリカ」を好きな歌としてあげる 2 組担任の先生は、皆さん
に「置かれた場所で咲け」と訴えていらっしゃいます。「自分の決断を大切にしてください」と願う 3 組
担任の先生は、妙見祭での皆さんが苦労して作品を仕上げる様子が印象的でした。皆さんの進路決定で
お世話になったからあげが好きな 3 学年付きの先生は、「何ごとにも挑戦して視野を広げてください」と
おっしゃっています。セロリの好きな学年主任は、2年生の時は担任として3年生の時は学年主任とし
て、先生方を支え、「2年間楽しかったです。ありがとう」の言葉を残しています。先生がたは間違いな
く、皆さんにとって何が一番いいのかということを考えていらっしゃいました。先生方は皆さんのこと
が大好きで、味方であったと思います。そして、これからも皆さんの味方であり続けるのだろうと思い
ます。

AI(人工知能)との共存が当然な時代となり、人が人として何ができるかを問われる時代を卒業生
の皆さんは突き進むこととなります。皆さんの人生は皆さんのものであり、そして、周囲の人々との関
わりの中にあります。どうぞ命を大切にし、本気と感謝の心を忘れず、しあわせな人生を歩んでくださ
い。多可高校の日々で学んだ福祉のこころをこれからも求めていってください。結びとなりますが、本
日ご臨席賜りましたご来賓の方々並びに保護者の皆様、地域の皆様方の本校に対するこれまでのご理解
とご支援に対しまして厚くお礼申しあげますとともに、卒業生の皆さんの限りない栄えある前途を祝福
して式辞といたします。

平成三十一年二月二六日
兵庫県立多可高等学校    校長      大矢  徹